GM、乗用車工場を閉鎖、1.4万人以上のレイオフへ――キャデラックCT6も消える

General Mortorsがリストラのために最初に実行したの早期勧奨退職だった。 GMはコスト圧縮にさらに厳しい方針を打ち出した。工場の閉鎖とホワイトカラー社員のレイオフだ。北米地区のいくつかの工場が閉鎖され、乗用車はいくつかのモデルが製造中止となる。SUVやトラックに製造の重点を移し、利益率が高い身軽な企業を目指す。また産業の将来を視野に入れた投資は電気自動車と自動走行に集中する。

この行動計画は近く予想されるアメリカの自動車市場の不振に備えようとするもので、GMの年間フリーキャッシュフローを60億ドル程度改善するという。内訳はコスト削減が45億ドル、2020年までの設備投資等の資本支出の低減が通年で15億ドルと見込まれている。フォードも今年に入って同様のリストラ計画を発表している。

GMは北米のホワイトカラー社員を15%、管理職を25%カットする計画だ。同時に3つの車体組み立てラインと2つのエンジン製造工場を閉鎖する。これにはオハイオ州のローズタウン組立工場、ミシガン州のデトロイト・ハムトランク組立工場、カナダのオシャワ組立工場が含まれる。閉鎖は2019年から始まる。さらにメリーランド州ホホイトマーシュ、ミシガン州ウォーレンの工場についても2019年12月以降閉鎖することを決めている。これらの工場の労働者はレイオフされる。

オシャワ工場の労働者は月曜日に抗議のストライキを行った。

ローズタウン、デトロイト・ハムランク、オシャワ工場での生産は来年末までに停止される。これによりGMはコンパクトカーではシボレー・クルーズ、セダンではシボレー・インパラ、キャデラックCT6の生産を中止する。プラグイン・ハイブリッドも少なくとも1車種が廃止されるはずだ。Chevy Voltはデトロイト・ハムトランク工場で組立てられ、電気モーターはホワイトマーシュ工場で生産されちている。

一方、GMは2020年までに完了する電動自動車、自動走行車の開発プログラムに経営資源を集中するとしている。【略】

去る10月にGMは早期退職プログラムにより北米地域で勤続12年以上のホワイトカラー、1万8000人を削減する計画を発表した。GMでは早期自主退職を選択するかどうか11月19日までに決めるよう促していた。勧奨退職に応じた人数はまだ明らかにされていない。

GMでは4、5年前からコストカットの努力を続けており、ヨーロッパでは赤字が続いたオペルをPSAグループに売却している。

今回のリストらは1万5000人近くの社員に影響するものとみられる。

画像:Rachel Woolf/Getty Images

〔日本版〕このリストラ計画についてはWSJでも取り上げられている

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滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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