GMが商用EV向けのフリート充電サービスを開始、自宅での充電も支援

GMとその新たな法人向けEV事業部門であるBrightDrop(ブライトドロップ)は、商用車のコネクテッド化と電動化を促進するために、新しいフリートチャージングサービスを開始すると発表した。

このサービスは、GMの将来に向けたEV計画の基盤となる新開発の電気自動車アーキテクチャーとバッテリーにちなみ「Ultium Charge 360(アルティアム・チャージ360)」と名付けられており、配送、販売、モータープールなどの事業者が必要とするさまざまなツールを提供する。その中には、商用車のドライバーが自宅で充電できるようにするために家庭用充電器を追加する取り組みも含まれる。

この充電サービスは、1月に設立されたBrightDropによる最新の取り組みだ。同事業部門は、FedEx(フェデックス)をはじめとする法人顧客に、電動車およびコネクテッド車のエコシステムを提供する。BrightDropはまず、2つの主要製品から展開を開始すると述べている。「EV600」と呼ばれる航続距離400キロメートルの電動商用バンと「EP1」と名付けられたポッド型の電動パレットだ。GMは2025年までに全世界で100万台のEV販売を達成するという目標を掲げており、BrightDropはそのための一環として設立された。

関連記事:GMが配送業者向け新事業部起ち上げ、商用EVバンと電動アシスト付きパレット発表

GMとBrightDropは、商用バンに適切な電力を供給するための必要なインフラを提供できる企業として、Duke Energy(デューク・エナジー)のeTransEnergy(eトランスエナジー)、EVgo(イーブイゴー)、In-Charge Energy(インチャージ・エナジー)、Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)の4社とともにこの充電サービスを開始する。

家庭用充電器については、既存のQmeritt(キューメリット)との提携を拡大するとしている。

GMのEVインフラ担当主任設計者であるAlex Keros(アレックス・ケロス)氏が記者会見で述べたように、このサービスはフリート事業の車両管理者にツールを提供することを目的としている。それは市場の重要な成長セグメントであり、電動化というパズルを完成させるための重要なピースでもある。

GMは「適切な顧客体験をどのように提供するか」について検討したと述べている。「例えば、フリートと呼ばれる法人所有車の中には、従業員が自宅に乗って帰る車両もあります。であれば我々は、このような企業や従業員が、自宅で充電する方法を解決するための支援を行わなければなりません」。

関連記事
Electrify Americaが電気自動車の市場投入増加に合わせ北米で充電ステーション倍増へ
ニューヨークの電力網に負担をかけずに電動モペッドの電力を供給するためにRevelはゲーム化したアプリを利用
ボルボ、ダイムラー、トレイトンが約660億円を投じて全欧的な電気トラックの充電ネットワーク構築

カテゴリー:モビリティ
タグ:GM電気自動車充電ステーション

画像クレジット:GM

原文へ

(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。