GMとLG化学の2つめのEVバッテリー工場は2023年後半開所予定

GM(ゼネラル・モーターズ)とLG Chem(LG化学)は米国時間4月16日、米国で2つめとなるバッテリーセル工場を設置する計画を発表した。23億ドル(約2500億円)をかけてテネシー州スプリングヒルに建設し、GMが2020年代半ばまでに立ち上げる計画の電気自動車(EV)30モデルに搭載するセルを生産する。

GMの既存のスプリングヒル工場の隣に設置されるプラントの建設は間もなく始まる、と同社の会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は記者会見で述べた。バッテリー工場は2023年後半に完成し、1300人を新規雇用する。

フル操業するようになれば、ジョイントベンチャーの2つのバッテリー工場の生産能力は70GWhを超える。これはネバダ州にあるTesla(テスラ)のギガファクトリーの2倍だとLG化学エネルギーソリューションのCEOであるJong Hyun Kim(キム・ジョンヒョン)氏は指摘した。ネバダ州スパークスにあるTeslaの工場は部分的にパナソニックとの提携によるもので、生産能力は35GWhだ。

GMのEVへのシフトの基礎となるのはUltiumプラットフォームと、スプリングヒル工場で作られる予定のUltiumリチウムイオンバッテリーだ。これらの新しいバッテリーはレアアースのコバルトの使用が少なく、現在のGMのバッテリーよりもエネルギー密度が高くて小型であるために効率のいい共通セルデザインとなる、とバーラ氏は話した。

「この多用途性は、幅広い車種により多くのバッテリーパワーを搭載し、顧客に良い価格で提供できることを意味します。何百万という顧客がEVを所有できるようサポートするEVテクノロジーにおける真の革命であり、暮らしや世界を変えます」。

GMは少なくとも10年間、リチウムイオンとエレクトロニクスのサプライヤーとしてLG化学を使ってきた。両社は2009年から協業を始めた。GMがChevy Bolt EVを開発して発表した際に両社の関係は深まった。2019年にGMとLG化学はバッテリーセルを大量生産するために合弁企業を立ち上げ、GMはEVへと軸を移し始めた。当時、両社は新しい合弁会社に最大23億ドルを投資し、オハイオ州北東部のローズタウンエリアにある製造工場敷地にバッテリーセル組立プラントを設置し、1100人超を新規雇用すると述べていた。

ローズタウンのUltium Cells LLCバッテリーセル工場製造施設の鉄骨工事は2020年7月に始まった。同工場は300万平方フィート(約27万8700平方メートル)の広さがあり、Ultiumバッテリーセルとパックを大量生産する。ローズタウン工場の年間生産能力は30GWhだ。

GMの基礎を成す電動アーキテクチャとともにローズタウン工場で生産されるバッテリーは、Cadillac、Buick、Chevrolet、GMCブランド、そして2020年1月に発表された自動走行シャトルCruise Originなど幅広いプロダクトで使用される。Cadillac Lyriq EVと、今秋発表され、2021年第4四半期に生産が始まる全電動のGMC HummerはUltiumバッテリーシステムを搭載する。GMはLyriqを2021年8月6日にバーチャルイベントで発表する計画だ。

「Ultium」と呼ばれるこのモジュラーアーキテクチャ(バッテリーと同じ名称だ)は19種のバッテリーとドライブユニットのコンフィギュレーション、容量50kWh〜200kWhの400〜800Vのパック、そして前輪・後輪・四輪駆動のコンフィギュレーションに対応する。新しいモジュラーアーキテクチャの核心は新工場で製造される大判ポーチのバッテリーセルとなる。

カテゴリー:モビリティ
タグ:GMLG化学工場電気自動車バッテリーUltium

画像クレジット:GM

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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