Googleがデータ分析や可視化ができるインタラクティブなツール「Cloud DataLab」をローンチ

9990024683_4c203d261e_o

Googleは本日 Cloud Datalabローンチした。これは開発者向けのツールで、数回のクリックでデータの探索や分析、可視化ができるものだ。Googleは、このサービスは開発者が「生のデータを探索して洞察を得たり、共有したり、レポート作成を速くシンプルに行うことができ、費用対効果も良いツールです」と伝える。

datalab-dashboard

このサービスはJupyter notebooks (以前の名称はIPython)を活用しているため、コードを使ってデータから可視化したドキュメントを作成することができる。Jupyterはデータサイエンスの分野では良く知られていて、Jupyterの周辺にエコシステムが成長するまでになっている。そのため、このGoogleのツールを初めて使う場合でもいくらか分かりやすいだろう。

Cloud Datalabを使用することで開発者はGoogle BigQueryのCompute EngineやCloud Storageにあるデータの探索、加工、可視化、処理を行うことができる。開発者はPython、SQLやJavaScriptを利用できる(BigQueryの「user-defined functions(ユーザーが規定する機能)」)。これを軸に開発者はデータを使って、BigQueryにデプロイするためのデータパイプラインを構築したり、機械学習モデルを構築したりすることができる。

データを可視化するには、Google ChartingかPythonライブラリのmatplotlibが使用可能だ。

Cloud Datalabを使い始めるにはまずCloud DatalabをApp Engineアプリケーションとしてデプロイする。最初の無料ベータ期間を過ぎてサービスを利用する際には、ここから料金が発生する。(Googleはまだ利用料金は開示していない。)それが終わったら、新しいプロジェクトを始め、新規のノートブックを開くことができる。このサービスではユーザーに始め方を分かりやすく示すため、プレインストールされたノートブックが用意してある。

Cloud Datalabは、例えばAmazon QuickSightといった他のビジネス・インテリジェンスツールと重複する部分もある。ただ、今のところGoogleはこのサービスは「ビジネス・インテリジェンス」用でも、技術者でないユーザーをターゲットとしているのでもないようだ。

Datalabの良い点はオープンソースであり、拡張したいと考える開発者はフォークしたり、GitHubにプルリクエストをすることができることだ。

intro-notebook

またCloud Datalabと共に、GoogleはGoogle Cloud Shellもローンチしたと発表している。これは開発者が、Google Developers ConsoleからGoogle Cloud Platform上の計算リソースにコマンドラインでアクセスできるようにするものだ。

どの開発者もGoogle Cloud Platformから新しいシェルを利用することができる。このシェルは一時的なCompute Engineの仮想マシンで動き、5GBの固定記録領域とGoogle Cloud SDKや他のツールへのアクセスが可能だ。

XfU-umhvSlU5LlYPr3vqtMu51HFneMg5WFev5doEnw4U9ed7UTaVDoUq8amK8miu4lsQr6bVaqe0AEdWoFRm2QbTEEcdErsnMsDEqKXZp7vW1kyyXwDJxmLkaiblFQ1dnaBsG4is

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。