Googleが新しい圧縮アルゴリズムZopfliをオープンソースで発表

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Googleが今日(米国時間2/28)、オープンソースの新しい圧縮アルゴリズムZopfliローンチした。今の標準圧縮技術であるzlibライブラリに比べて5〜8%圧縮率が高いといわれ、また解凍アルゴリズムは今のWebブラウザが現用しているもので間に合うため、Webサーバがこれを採用すれば、データの伝送速度が上がり、Webをやや速くすることができるだろう。

このアルゴリズムはチューリッヒ在住のGoogle社員Lode Vandevenneが20%プロジェクト*として作ったもので、Deflateアルゴリズムの実装だ。それはZIPやgzipが使っているアルゴリズムで、画像ファイルのPNGにも使われている。出力(圧縮結果)はzlibと互換性があるが、圧縮を行うアルゴリズムがzlibとは異なり、より効率的だ。〔*: 20%プロジェクト, 会社の拘束時間の20%は好きなこと(研究開発)をしてよい、というGoogleの内規。〕

Vandevenneは今日の発表声明で、“この徹底的で容赦のない圧縮アルゴリズムは、エントロピーモデルの反復と最短経路アルゴリズムを駆使し、可能なすべてのデフレート表現のグラフ中にビットコストの低い経路を見つける”、と述べている。

ただし、高い圧縮率の代償は長い圧縮時間だ(解凍時間は同じ)。Vandevenneはこう書いている: “最大でzlibの2〜3倍のCPU時間を要するので、Webの静的コンテンツのように、一度圧縮したらそれを今後何度でも使える、というアプリケーションに向いている”。

画像クレジット: Volvo

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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