GoogleとMPEG LAがVP8ビデオコーデックのライセンス問題で合意, より安心して使える規格に

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Googleのビデオ圧縮形式VP8は、同社がかつてOn2 Technologiesから買収し、今ではパテントライセンスが無料で交付されるオープンスタンダードだ。しかしH.264のパテントとライセンスを管理しているMPEG LAはそのことを黙認せず、2011年には、パテントプールを作成しコーデックに関する特許侵犯でGoogleを訴訟する構えを見せていた。しかし今日(米国時間3/7)、MPEG LAとGoogleは、両者が合意に達したことを発表した。MPEG LAはGoogleに、“VP8と初期のVPxビデオ圧縮技術に不可欠な、11の特許所持者が保有している技法”のライセンスを交付する。

この合意は、それによってGoogleが、合意の範囲内にある技法をいかなるVP8ユーザにも二次ライセンスでき、また、次世代のVPxコーデックをもカバーするものだ。この契約の一環としてMPEG LAは、VP8のパテントプールを作る取り組みを中断する。Googleがライセンス料を払うことになったものと思われるが、合意の財務的詳細は公表されていない。

“Googleとの合意によってVP8が多くのユーザに可利用なったことは喜ばしい。”

MPEG LAの理事長兼CEO Larry Horn.

VP8をめぐる不確かさは、Google以外の企業等の採用を妨げていた。たとえばMicrosoftは、VP8をベースとして作られているGoogleのメディアファイル形式WebMを、同社のブラウザでサポートしていない。しかし、今や多くのブラウザベンダがサポートしているWebRTCは、コーデックとしてVP8を使用している。

“これは、VP8の広範な普及を目指して努力しているGoogleにとって、重要な達成点だ”、とGoogleの特許関連法務担当部長Allen Loが、今日の声明で述べている。

Googleの努力にもかかわらず、H.264は今でもビデオコーデックのデファクトスタンダードだ。しかしVP8がWebRTCの規格の一環であることは、オープンスタンダードの支持者たちにとって励みになる。またVP8の不確かさがなくなったことによって、MicrosoftもWebRTCを同社のInternet Explorerブラウザに、同社独自の規格に代えて採用するかもしれない。

ただし当面は、VP8コーデックハードウェアのサポートは乏しく、依然としてすべてのビデオ製品が、CPUの負担を軽減するためにH.264のコーデックチップを使い続けるだろう。

次世代のH.265とGoogleのVP9コーデックは共に、すでに開発が始まっており、今回の合意は今後のビデオコーデックの競合にさらに拍車をかけるだろう。だが、VP8をめぐる不確かさが消えたことによって、その採用が今後広まることも確実だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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