Googleの教育プラットフォーム「Classroom」にAPI、ウェブサイトからのシェアボタンなどの機能が追加

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Google Classroomは、同社が教育分野での取り組みの一環として昨年ローンチした、Googleのツールやサービスを活用して教師と生徒がコミュニケーションを取ったり、互いに協力して作業をするためのプラットフォームだ。今日それに、複数の新機能が追加された。最も注目すべき機能は、管理者用のClassroom APIとClassroomのシェアボタンだ。後者は、開発者や学校がウェブ上のリンク、動画、画像をClassroomのプラットフォームに共有するのを簡単にするためのものだ。PBS、Quizlet、the American Museum of Natural History、Discovery Education、Duolingo、TIME for Kidsといった20以上の教育コンテンツやツールの提供者の協力を得て、ローンチした。

ClassroomはGoogleが提供する教育向けプロダクトの1つで、2014年の新学期が始まる少し前に登場した。GoogleのDocs、DriveとGmailを活用し、教師の課題の製作と進捗を追うのを助け、お知らせを出したり、生徒に問いかけたり、生徒の質問にリアルタイムで回答することができるものだ。その後、このプラットフォームはモバイル対応も行われた。このプログラムはGoogle Appsを学校のシステムに浸透させ、Googleの他の教育分野における取り組みと連携するものだ。例えば、Chromebookを教育機関に打ち出す施策を促進する。

今日発表した機能は、管理者、開発者、そして学校がClassroomをより簡単に導入して幅広く活用するのを促すものだ。現在ClassroomのAPIは開発のプレビュー段階にあるが、これにより管理者は教師の代わりにClassroomの設定、準備、導入が簡単になる。また、生徒の情報システムのコンテンツをClassroomと同期し、どのような授業が管理者のドメイン内で教えられているかといったデータから洞察を得ることができるようになる。

Googleは、既に幾人かの開発者が発表前から新APIを試していると伝えた。その内の2つは、The New Visions CloudLabDoctopusの製作元)のSheets用のrosterSyncAlmaで、Classroomにクラス名簿といったデータを同期させることに焦点を当てている。3つ目のPear DeckはAPIを使用し、既存のクラスの名簿を元に彼らのPear Deckというインタラクティブなプレゼンテーションサービスに招待を自動で行うものだ。

また管理者は、ドメイン内の教師と生徒のClassroomのデータにアクセスするアプリの承認権限をコントロールすることができる。Googleは、Classroomのデータを広告に利用するためにAPIを利用するアプリは承認しないことを強調した。これは、Googleの昨年の春に導入した教育に関連するGmailとGoogle Appsのアカウントの情報を広告ターゲティング目的で採取することは止めるとする ポリシーを改訂に準拠するものだ。これは、裁判でそうすることがプライバシーの侵害に当たるという判決を受けて変更した。

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開発者向けには、GoogleはClassroomのシェアボタンを紹介した。これは課題を設定したり、教師や生徒が外部のサイトやサービスからClassroomにコンテンツを持ち込むのを容易にする。例えば、教師は生徒にウェブ上のリンク、画像、動画を直接、Classroomのインターフェイスから示すことができる。生徒もシェアボタンを実装しているサードパーティのサイトのコンテンツをClassroomに共有することがクリック1つでできる。

Classroomのプラットフォームは他にもいくつかのアップグレードが行われ、まだ利用できないものもあるが、次の数週間内に公開される予定だそうだ。Google Appsの教育分野の中で信頼できるドメインの一覧、他の学校の生徒、教師、スタッフがDriveやClassroomで効果的に作業を行うことができる機能が盛り込まれる。他の追加機能には、Classroomのモバイルアプリでのプッシュ通知の対応、以前の投稿を再掲載する(例えば、以前の課題や教材を将来の授業でも使用できる)機能、Google Appsのアカウントの準備をより簡単にする ユーザー名の自動作成といった機能もある。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter