GoogleのDart SDKとエディタがベータへ: パフォーマンス向上, コードサイズ縮小など

Googleが今日(米国時間6/19)、DartのSDKとエディタの最初のベータバージョンローンチした。Googleによると、今回のアップデートによりSDKが作りだすJavaScriptのコードは相当小さく、速く、そしてデベロッパにとってコードの展開が容易になった。エディタDart Editorでは、デベロッパがコードを書いていくときリアルタイムでその分析を行う分析エンジンが20%高速になり、ミスタイプがあるままコードを動かす可能性が少なくなった。

Dartは、JavaScriptへコンパイルできるしまた、Dart VMを内蔵するChromeの特定のバージョンでそのまま動かすこともできる。デベロッパの人気はいまいちだが、それでもGoogleはかなりの人数をDartプロジェクトに投じている。

Dart Editorでは、コードの補完機能がよりお利口になり、キャメルケースを理解するし、テンプレートのエディティングが終わったときに未使用のオプションパラメータを自動的に削除するなど、さまざまな機能強化が行われている。

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GoogleによるとDart VMはいくつかのベンチマークで40%速くなり、JavaScriptにコンパイル後のコードも前より20%速い。ChromeのDart VM対応ビルドDartiumにおいては、WebGLのパフォーマンスが大幅に良くなった。

GoogleはWebコンポーネントライブラリPolymerを使ったUIフレームワークをDartに導入したいらしいが、その現状はまだ“作業中”ということだ。

Dart SDKとエディタのリリースノートはここにある。

他のブラウザメーカーは、JavaScriptに関して、Dartというバスに相乗りする気配を見せていない。たとえばMozillaはRustとJavaScriptとasm.jsでパフォーマンスの向上を図る気のようだ。GoogleのChromeも、その一般向け安定版はDartをサポートしていない。ただしそれは、単純に、時間の問題と言えるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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