Googleドライブのスプレッドシートがメジャー・アップデート―オフライン編集と柔軟なフィルタ表示機能が追加

今日(米国時間12/11)、GoogleはGoogleドライブの生産性アプリのひとつ、スプレッドシートのメジャー・アップデートを公開した。 このバージョンアップで表計算も他のGoogle生産性アプリと同様、オフラインで編集が可能になった。この機能は多数のユーザーが長年にわたってGoogleに要望してきたものだ。

Google文書あるいはスライドをオフラインで利用してきたユーザーは表計算のオフライン機能にも即座にアクセスできる。そうでない場合は、この説明に従うこと〔日本語〕。他のGoogleのオフライン・アプリと同様、オフライン時にユーザーが行った編集は次にユーザーがオンラインになったときに自動的にGoogleドライブに同期される。

今日のアップデートでは、スプレッドシートでの共同作業を容易にする機能も追加された。これまであるユーザーが表のビューを変更すると全員に同じビューが表示された。しかしあるユーザーは共有を続けながら別のビュー(フィルター)でデータを見たいという場合がある。新しいバージョンのフィルター機能を利用するとユーザーごとに他のユーザーに影響を与えないカスタム・ビューが作成できる。

Googleによれば、これに以外にもパフォーマンスの大幅な改善が行われ、大きく複雑なシートを処理する場合にははっきり体感できるほど速くなっているという。実際、これまで課せられていた最大データサイズの制限の多くが取り除かれている。

これ以外にもインライン・ヘルプが実装され、ヘルプセンターの回答ページへのリンクが表示され、関数の入力を始めると候補と簡単な説明がドロップダウンメニューで表示されるなど小さな改良がいくつか行われた。

この数週間、MicrosoftはGoogleのChromebookを攻撃するネガティブキャンペーンを続けており、その中で「オフライン編集機能がない」ことを挙げている。今日のアップデートがあったからといってMicrosoftが“Scroogled”キャンペーンを止めることはないだろうが、その攻撃力が著しく削がれたのは確かだ。

〔日本版〕今回のアップデートでもっとも影響が大きい点はオフライン機能とフィルタ表示だ。オフライン機能については上の記事にあるとおりだが、フィルタ表示について簡単に補足しておく。

従来のフィルタは表の実データを操作するため、共同作業者全員の表示が変更され、またフィルタの使用後もソート結果などはそのまま残った。それに対して新しいフィルタ表示ではユーザー別に一時的にフィルタが適用されるが、実データには影響しない。フィルタ表示を終了するとデータは元の状態に戻る。

たとえば販売データを管理している場合であれば、商品を売上高の順にソートして売れ筋を分析し、作業が終わったら元に戻すなどの利用ができる。またフィルタ表示に名前を付けて保存し、繰り返し利用したり、コピーして派生的なフィルタを表示を作成したりできる。

詳しくは、Google公式日本語ブログによる解説を参照

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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