Googleマップとフランス政府によるホテルの格づけに違い、同社は罰金を支払いと修正

Google(グーグル)はフランスのホテルの格づけについて誤解を招く恐れがあるとして、110万ユーロ(約1億4000万円)の罰金を支払うことに同意した。

Googleは同社の検索エンジンやGoogleマップ上で適用されるホテルの格づけについて、独自の(アルゴリズムによる)評価システムを適用していた。しかし2019年、ホテル経営者からの多数の苦情を受けて、フランスの競争・消費・詐欺防止総局(D.G.C.C.R.F.)がこの評価制度の妥当性に対する調査を開始した。

この調査では、Googleがフランス観光開発機構(Atout France)の標準的な分類システムを、独自の基準の格づけシステムに置き換えていたことを明らかにした。これは7500以上の施設に適用されていた。

Googleの「五つ星」ホテルという概念は、フランス観光開発機構と同じではないと言って差し支えない。また競争・消費・詐欺防止総局は、観光客の宿泊施設を分類するGoogleの表示 ( 同じ「星」 という用語を1から5までのランクで使っている)は、消費者を混乱させること指摘した。

「この慣行は特に消費者に損害を与え、宿泊施設を予約する際に期待できるサービスのレベルについて誤解を与えました。また、誤ってフランス観光開発機構の公式ランクよりも下に表示されたホテル経営者に対する偏見をもたらしました」と、競争・消費・詐欺防止総局は制裁に関するプレスリリースで述べている。

競争・消費・詐欺防止総局はGoogleが欺瞞的なビジネス慣行に従事していたと結論づけ、検察官とともに米国時間2月15日に発表された制裁措置をGoogle Ireland(同社のヨーロッパ本社)およびGoogle Franceに対して提案した。

罰金の支払いに同意しただけでなく、Googleはフランスのホテルの格づけを変更し、フランス観光開発機構の公式格づけを表示することに同意した。これによりフランスの観光客は、Google マップの5つ星ホテルはオンラインのハッキング戦略に影響されていない、公式基準によるものだと確信できる。

Googleの広報担当者はTechCrunchに対して「私たちは現在、競争・消費・詐欺防止総局と合意し、必要な変更を行い、Googleマップおよび検索におけるホテルのフランスでの公式格づけのみを反映させています」と述べ、競争・消費・詐欺防止総局の決定を確認した。

関連記事:Google Playがアプリのレーティング方法を変更

カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleGoogleマップフランス

画像クレジット:Vincent Isore

原文へ

(文:Natasha Lomas、翻訳:塚本直樹 / Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。