Google噂のChromebook Pixel(タッチ画面付)が流出ビデオに堂々登場


眉につばを付ける準備はできたかな。最近、より贅沢なChromebookの噂が出回っているが、新しいタッチ式Chromebook Pixelのリークと思われるこのビデオは、Googleの密室で進められている仕事を垣間見る初めての機会かもしれない。

このビデオは、ChromeマニアのFrançois Beaufortが見つけたもので、実に華々しい出来映えだ。そこには、ファンが作ったモックアップには無い(非常によくできたものもあるが)レベルの洗練さと明確なメッセージがある。ハードウェア仕様に関して言っているのは、ディスプレーが400万ピクセルを擁することだけで、Beaufortはこれが2560 x 1700の解像度を意味すると信じている。

ちなみに、この漏洩ビデオで述べられている情報は、タッチ対応Chromebookに関する以前の一部報道と合致している。昨年11月China Timesは、Googleが12.85インチ、タッチディスプレイ塔載Chromebookを発売する計画であると報じ、(SamsungやAcer等のハードウェアパートナーではなく)検索の巨人自身が、ODMのCompalのWintekに発注したことを指摘した。

当時の予想は、Googleは通常の多数のハードウェア提携会社を完全に排除して自社独自のマシンを製造販売するというものだった。興味深いのは、Chromebook Pixelのビデオがこの新しいタイプのパソコンを「全面的にGoogleの設計」であると謳っていることで、Googleがまさしくそれを行ったことを匂わしている。当然ながらGoogleは、Chromebook Pixelが本物の製品であるかどうかの質問に対してコメントを拒んでいる。chromebook-pixel

このビデオが明るみに出た経緯は、おそらくそこに登場する製品と同じくらい突飛だ。これが見つかったYouTubeチャンネルの所有者は、Slinky.Meというマウンテンビューの会社で、それが何を意味するのかわからないが「世界最大のビジュアルガイド」を作ることが会社のミッションであると言っている。どうやらSlinky.Meは数時間前にハックされたようで、その後短時間のうちに、秘密のChromebookビデオが同社のYouTubeアカウントで公開された。

しかしなぜ、かなり地味だと思われるビジュアルガイドを作る会社が、Googleの未発表ハードウェアのプロモーションビデオを入手したのだろうか。どうやら、会社の一部では、先週同社のVimeoまとめアカウントにアップロードされたGoogle礼賛広告のようなプロモーションビデオの制作にも関わっているようだ。 どの作品も地味で、あのそそらせるChromebook Pixelビデオとは似ても似つかないが、GoolgeとSlinkyの間に何らかの仕事上の関係があるというヒントではある。

この火に油を注ぐように、Slinky.me CEOのVictor Kochなる人物は、LinkedInで、元ソフトウェアエンジニア、それも・・・Googleで働いている(頻繁に更新するタイプの人ではないので「いた」かもしれない)と申告している。彼のFacebookプロフィールをざっと見たところ、もう少し事情が見えてきた。そこで彼は自身を「元Google」と称している。ただしVictor KochがGoogleの元社員であるかどうかを同社に確認することはできていないし、Koch氏も私の送ったFacebookメッセージに返信していないので、この部分の話はいま一つ信憑性に欠ける。

当然のことながら、ハッキングが行われてすぐ、誰かが何とかこのリークを始末しようと試みた。ビデオは既にYouTubeに存在せず、謎のKoch氏は自身のGoogle+アカウントに、突然のビデオ流出に関する公開謝罪文を掲載した(Google共同ファウンダーのSergey Brinがタグ付けされている)。本件には典型的なリリース失敗の兆候が多く見られるが、私が思うにChromebook Pixelの真相に関する公式見解は近々発表される。Google I/Oカンファレンスはほんの数ヵ月後に迫っている。

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(翻訳:Nob Takahashi)