Google曰く:囲碁チャンピオンを破ることで、人工知能が「人間に見えない答を見つけられる」ことを示した

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Googleが開発した人工知能(AI)が最強の囲碁プレーヤーを破った歴史的瞬間については数多く語られている。

囲碁はその膨大な打ち手の可能性から、AIにとって究極のテストの一つと見られている。「一回のゲームには、1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000 種類の可能な打ち手がある ― これは宇宙の原子の数よりも多く、チェスのグーゴル(10の100乗)倍以上である」と、Googleは今年1月に言った

対局のシリーズ ― AlphaGoが4勝1敗で制した ― を見逃がした人や、何がそんなにすごいのかがわからない人たちのために、その一般的重要性についてGoogleがブログで説明している

もはや単なるゲームとはかけ離れている。AlphaGoを開発したGoogle傘下の会社、DeepMindのCEO・共同ファウンダー、Demis HassabisはこのAIの進歩について、人間に馴じみのない、あるいは不可能な方法で問題を解くためにAIを利用できることの証明であると語った。

この体験から2つの重要なことを学んだ。まず、このテストはAIが他の問題を解く可能性を示す良い前兆である。AlphaGoはあらゆることを「グローバル」に見る能力を持っている ― そして人間が行わないよう訓練を受けてきた、あるいは考慮すらしなかった答を見つける能力を。これは、AlphaGoのような技術を使えば、他の分野でも、人間が必ずしも見出せない答を見つけられるという大きな可能性だ。

さらにHassabisは、人間対機械と称されているこの対決が、実際には人間対人間のテストであることを指摘した。なぜなら、AlphaGo自身が生き物だからだという。

AlphaGoは実際には人間の業績だ。[囲碁世界チャンピンでAlphaGoの対戦相手の]イ・セドルとAlphaGoチームは、互いに相手が新しいアイデアやチャンスや解決方法を生みだすことを強いた ― それは長い目で見れば全員の利益になるものだ。

DeepMindのCEOは、自らの1勝を重要な出来事だと言うイ棋士の才気に敬意を表すとともに、成し逐げた進歩にかかわらず、人工知能の未来について地に足をつけて考えている。

「人間にできる幅広い知的作業をこなす柔軟性を学習できる機械 ―真の人工汎用知能の証明 ― までにはほど遠い」とHassabisは言った。

祝福が終った今、DeepMindはいつものつらい勉強に戻らなくてはならないようだ。先週の出来事は、DeepMindに何が出来るかに光を当て広く認知させるものであり、囲碁というゲームに限らず、今後DeepMindの将来のプロジェクトへの関心を高めることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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