Google系の配達ドローンWingが6月にフィンランドでパイロット事業

ゆっくりと、しかし確実に、翼(Wing)は広がりつつある。つい先月、かつてはGoogleのドリーム企画(Moonshot、人間を月に打ち上げるような途方もない企画)だったこの製品が、オーストラリアの首都キャンベラの一部で荷物の配達を開始した。そして今度はフィンランドに飛び、首都ヘルシンキで仕事を始める。

ドローンの配達は6月に始まるが、それは昨年暮れに発表したように、まさにフィンランドでは春の時期だ。オーストラリアの場合と同じく、今回もパイロット事業と位置づけられていて、特定の品物を一定の地域へ届ける。ヘルシンキの場合は、いちばん人口の多いVuosaari(ヴオサーリ)地区だ。

Wingは、Mediumのページにこう書いている。

VuosaariはWingにとって、いろんな点でやる気満々になる地区だ。ヘルシンキでいちばん人口が多く、三方向が海で住宅地と緑の森が混在し、大きな国際貿易港もある。今回は集合住宅への配達サービスを初めて行うが、人口密度の高いVuosaariはそれにふさわしい場所だ。

このパイロット事業には2社のパートナーがいる。高級食材のスーパーマーケットのHerkku Food Markと、カフェのCafe Monamiだ。サーモンサンドイッチやペーストリーもドローンで届くのだ。

Wingも書いているが、ヘルシンキは今、マイカーへの依存を減らして公共交通機関を充実させようとしている。Wingにとっても、好機だろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。