Google Playのストアからサードパーティ製のSnapchatアプリが大量に消えた

Snapchatは写真が消えることがサービスの本質だが、今ではユーザが写真を保存できるサードパーティアプリが氾濫している。自分が見た写真を、強制的に消されるのがいやな人たちのために。

Snapchat本体にスクリーンショットを取る機能はあるが、それをすると送り主に、写真が保存されたという通知が行く。サードパーティのハックは、この通知をせずに写真を保存するから、Snapchatの居心地の良いサービスの本質が、損なわれてしまう。

ところが最近、サードパーティ製のAndroid用Snapchat写真保存アプリが、Google Playのストアから削除されてしまったのだ。このミステリーでは、突然消えたのは写真ではなくAndroid用のSnapchatハックだった。

つねに眼光鋭い本誌情報筋によると、Googleは最近、Google Playのストアから大量のSnapchatハックを大掃除してしまった。“昨日気がついたんだが、サードパーティのSnapchatアプリのほとんどすべてがストアから消えている。全部で数十本はあったと思うが、残っているのは2つか3つだ”、とその筋は言っている。

消えたアプリの一つであるSnapcapture for Snapchatは、このアプリを買った人たちに、Facebook上でお詫びの言葉を述べている。そして、今でもそのアプリを無事にダウンロードできる、同社自身のサーバのリンクを提供している。

【中略】

同じく、SuperSnap for SnapchatもGoogle Playのストアから削除された。

Googleの検索で、今でもキャッシュされているアプリのリストを見ることはできる(下図)が、一部はすでに’page not found’(ページが見つかりません)になる。そのほか、たとえばSnapchat Save Picsなどは、今でもストアにある。

同じアプリのiOS版は、AppleのApp Storeに健在だから、この件に関してAppleは寛容なようだ。

【中略】

Googleのデベロッパ配布合意4.4節には、こんな条項がある:

AndroidのユーザやGoogleやモバイルネットワーク事業者やそのほかのサードパーティのデバイス、サーバ、ネットワークなどの財産やサービスを妨害し損害を与える市場活動と製品の開発や配布を行わないことに合意する。この市場から得た顧客情報を利用して外の市場で製品の販売や配布を行わないことに合意する。

ほかのアプリの機能をハックしているアプリで、この条項に違反していないものを見つけるのは、困難だろう。この条項のカバー範囲はとても広いから、興味深いのはその摘要や強制に生じるむらや恣意性だ。Google Playストアには、この条項に違反しているアプリが大量にあるはずだが、それらはどれも削除の対象になっていない。

今Google PlayストアでSnapchatを検索すると、Snapchatの写真を保存するサードパーティアプリがいくつかある。しかし、削除されたものと、こうして生き残っているものの、違いはよく分からない。それとも、これらも近く消されてしまうのか。

【中略】

上記の本誌情報筋は、SnapchatのAPIをAndroid上で(~Linux上で)‘不正に’使用しているアプリだけが削除の対象になった、と主張する。APIの、いわば裏をかいているアプリが削除されたのなら、大掃除を開始したのはGoogleではなくSnapchat自身かもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

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