HTC Vive & Oculusの宇宙空間サバイバルVR Adr1ftで、プレーヤーが経験する吐き気は仮想でなかった

ADR1FT Screenshot 01

最初に申し上げておきたい。胃の弱い人にAdr1ftは向いていない。この、宇宙空間を浮遊する仮想現実サバイバルシミュレーションでぼくも吐きそうになり、VR病ってこれか!と思った。でもOculus Riftのオーナーだけの特権である吐き気をぜひ体験したいという勇敢な人は、今日(米国時間7/28)HTC Vive上でローンチしたAdr1ftに挑戦してみよう。

これを聞いて不安になった人もいるかもしれないけど、でもViveを持ってる人はAdr1ftを一度は試してみるべきだ。今はSteamで50%引きで買えるから経済的敷居は低いが、その体験は、VRのパイオニアたちが今よそで入手できるほかのどれにも似ていない。しかし、最初のうちは、浮遊した状態で姿勢をキープするのは難しいと感じるし、噴射式姿勢制御装置も慣れないうちはたいへんだが、でも本物の宇宙飛行士も、宇宙の不思議と美を体験するために、やはりある程度の吐き気を我慢していると思うね。

でも一度慣れると、Adr1ftは本物のゼロGに近い感覚を与えてくれる優れたシミュレーションだ。ただしそうなるまでには、どうにもならなくなったとき仮想キャラクターの宇宙服の中の、自分の位置や姿勢をリセットするボタンを、何度も何度も押すだろう。しかもそれは、単なる宇宙物理の仮想的再現ではない。音声コマンドや環境の設計によって、本物の緊迫感と孤独感と恐怖が、作り出されているのだ。

没入的なVRが真に迫ったものであるためには、優れたグラフィクスだけでは足りない。お話とその展開が、巧みでないといけない。Adr1ftは、それを実現している。軽い乗り物酔いに耐える意志のある人は、ぜひ試してみるべきだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))