HTML5のWebSocketでコミュニケーション製品を作るKaazingが$15Mを調達

“ライブWeb”とモバイル通信を提供しているKaazingは、主としてHTML5のWebSocketを使ったプロダクトを開発している。同社はこのほど、1500万ドルの資金を調達して総資本額が3900万ドルになった。今回の新たな投資家は、New Enterprise Associates(NEA)とColumbus Nova Technology Partners、これに既存の投資家たちも参加した。新資金は同社の業容拡大に充てられる、という。

“新たな資本が注入されたことによって業務のグローバルな展開に勢いがつき、弊社の製品であるHTML5のWebSocket規格に基づく企業向けWeb通信プラットホームの市場の、さらなる拡大が期待される”、とKaazingのCEOで協同ファウンダのJonas Jacobiが声明文で述べている。

NEAのパートナーRohini Chakravarthyは上に加えて、“iPadなどのスマートモバイルデバイスが急速にPCに置き換わりつつあり、またクラウドの普及が進んでいる。このような環境変化においては、企業のアプリケーションの現代化が急務となっている。今日までの静的な(スタティックな)Webのアーキテクチャは、高価につき実効性にも乏しく、市場のこの大規模な激変を支えることができない。Kaazingの高度なコミュニケーションプロダクトは、これからのクラウドおよびモバイルのアーキテクチャにとってきわめて重要である。この分野の指導的企業に投資できることは、大きな喜びである”、と述べている。

同社のこの前の資金調達は6月で、1700万ドルを獲得した。そのときKaazingは、WebSocketを使用するリアルタイム通信製品の開発に資金を投じたい、と言った。また昨年同社は、CiscoのベテランJohn Donnellyを営業と企業向け事業開発の強化のためにスカウトした。

同社の本社はカリフォルニア州Mountain Viewにあり、ほかに事業所がニューヨークとロンドンにある。Kaazingのプロダクトとサービスは、Google、Bechtel、Oracle、HSBCなどにおいてリアルタイムWebとモバイル通信を駆動している。創業は2007年で、同社の創業チームはHTML5 WebSocket の規格策定にも貢献した。WebSocketを利用すると、古い二者間リクエスト/リスポンス型の通信を旨とするWebの上で、複数者間の全二重通信が可能となる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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