ICOは新しいエグジットの形――Kik CEOが語る仮想通貨の魅力

メッセージングアプリKikのCEOであるTed Livingtonが、本日(現地時間6月20日)中国の深センで行われたTechCrunchのイベントに登壇した。その中でモデレーターのJon Russelは、なぜ同社が最近資金調達手段としての人気が高まっているイニシャル・コイン・オファリング(ICO)を選択したのかを彼に尋ねた。

まず、LivingtonはICOが「外部から資金を調達し、企業に資金を供給するための新しい方法」だと語った。「欧米でマネタイズに困っていた私たちにとって、仮想通貨はとても魅力的でした」

ICOの結果、「Kin」と呼ばれるビットコインのようなKik独自の仮想通貨が誕生した。Livingtonによれば、Kikのコミュニティ内にKinベースの決済システムを導入することで、「Kikは何百万人という月間アクティブユーザーが参加する、ある種の経済に変化する」という。

最近多くのスタートアップがICOの道を選んでいる一方で、Kikがこれまでに多額の資金をベンチャーキャピタルから調達しているということは特筆に値する。ユニコーン企業であるKikが追加資金を調達できなかったのかという質問に対して、Livingtonはそれを否定し、ICOは新しいエグジットの形なのだと主張した。

ICOによって株主は十分なリターンを得られるため、結果的にM&AやIPOへのプレッシャーが弱まると彼は考えているのだ。

「いつかKikを売却しなきゃいけないと考えるのが嫌なんです」と彼は言い、IPOについては「しなくてもいいといいんですけどね」と話した。

ビットコインで一山稼いだ人もいれば、ボラティリティの高さゆえに仮想通貨のことを投資対象として信用していない人もいる。Livingtonは、仮想通貨がどちらの道にも進み得ると考えているようだ。

「私は最近頻発しているICOのことをドットコムバブルのように捉えています。当時はお祭り騒ぎのような状態で、大金をつかんだ人もいれば、大金を失った人もいました。でも、その中からAmazonやGoogleが誕生したんです」

原文へ

(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。