Ideal Flatmate、デートサイトのようなフラットメイト検索サービス

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一緒に住む家族や友だちがいないため、嫌々ながら新しいフラットメイトを探さなければ行けないロンドン在住者には、Ideal Flatmateのサービスがぴったりだ。

同社は、デーティングサービスのようにユーザーの趣向をもとに、ひとりひとりに合ったフラットメイト探しをサポートするサービスを提供している。ユーザーはまず、候補者を絞るために予め用意された文章にどのくらい同意するか(強く同意する〜強く反対する)を答えるようになっている。

既にアメリカでは、大学生に特化したroomsurfのように、似たようなサービスがいくつか存在するが、イギリスでこのようなサービスを提供するのは、Ideal Flatmateが初めてだと同社は話す。さらにIdeal Flatmateは学生以外もターゲットにしているが、今のところロンドン在住者だけが対象になっており、今年中にはイギリス全土にサービス網を広げようとしている。

昨年10月にソフトローンチされ、最近正式ローンチされたIdeal Flatmateには、現在3000人のユーザーと1000軒の物件が登録されており、これまでに3万人もの人が同社のサイトを訪れている。

現在までの運営資金は、ファウンダーと数名の個人投資家によって賄われており、「今年中には初めての投資ラウンドを開催しようと思っています」と共同ファウンダーのTom Gatzenは話す。

「2025年までには20〜39歳の人口の半分以上が、民間の物件を借りると予測されているので、市場規模はかなり大きくなるでしょう」と彼は付け加える。

確かに過去10年の間に、イギリスでは家を購入する人よりも借りる人のほうが増えており、この社会経済的な変化は「賃貸時代」と呼ばれることもある。この背景には、住居の需要が供給を上回っていることによる家賃の急激な上昇を含め、さまざまな要因がある。

今のところユーザー層に関して何かトレンドが見られるかという質問に対し、Gatzenは「サイトを利用しているユーザーや、物件をアップロードしている大家の層は多岐にわたっています」と答えた。「1番多いのは20〜35歳の層ですが、40才以上のユーザーもかなり多く、社会的な変化の結果、中年層でもシェア物件に住む人が増えているというのがわかります」

マッチメイキングのためにユーザーが最初に答える質問の中には、人との交際の仕方や掃除に対する考えなど、家の中の平和を維持するのに欠かせないものが含まれている。その一方で、外交的か内向的かを答えさせるような、ユーザーの人間性を確認するものもある。なおIdeal Flatmateは、ケンブリッジ大学の心理学者2名との協力を通じてこの質問集を作成した。

「私たちはフラットシェアをしている人たち500人を対象に、自分にあったフラットメイトを探す上で重要だと思われる100個の質問を投げかけました。その後、ケンブリッジ大学の教授と要因分析を行って回答を解析した結果、100個あった質問のうち20個が特に重要だということが分かりました」

まだ彼らのアプローチが正しいと断定できるほど、その有効性を証明するデータはないが、Ideal Flatmateは、「似たような人」とマッチしていると「感じる」という好意的なフィードバックをユーザーから受け取っているとGatzenは話す。

「今後の成長に向けて、マッチメイキングの機能を改良していき、ユーザーが自分に合ったフラットメイトを確実にみつけられるようにすることが重要だと考えています」と彼は言う。

まだ設立間もない同社だが、最近有料オプションをローンチし収益化にも取り組んでいる。その一方で、物件探しというのはとても短い期間しか発生しないイベントだ。何年にもわたってデートを繰り返す人はいるかもしれないが、ほとんどの人は長くとも1、2ヶ月以内には「家なき子」状態を脱したいと考えるものだ。

さらにロンドンで物件をシェアする場合、1年単位の契約を結ぶことがほとんどなため、収益機会にかなりの穴が空いてしまう。「賃貸時代」にあるとは言え、どう考えてもデーティングサービスのような市場規模は狙えないだろう。

そのため、Ideal Flatmateの閲覧自体は無料だが、ユーザーはフラットメイト候補と連絡をとるには有料会員登録しなければならない。1週間のアクセス権は4.99ポンドから準備されており、有料会員には条件(場所、予算、趣向)に応じて「ユーザーに合ったフラットメイトと物件候補」の情報が送られてくる。

さらに有料会員はサイト上のメッセージ機能も利用できるので、マッチしたユーザーやグループは、チャットを通じて交流を重ね、実際に顔を合わせてフラットシェアの相談をすることもできる。

新たな収益源となる仕組みも近々ローンチ予定で、今年の春から大家や不動産会社は、サイト上への物件情報掲載に対して料金を支払うようになるとGatzenは話す。

フラットメイトや物件を探している側、物件を提供している側の両方に課金するという同社の動きは、Ideal Flatmateのサービスを意味あるものにするために必要なユーザーに対して、同社のサービスにはお金を払う価値があると考えさせようとしているように見える。長期的にビジネスを継続させるには、ユーザー数を増やし十分な収益を獲得する必要があるが、このIdeal Flatmateの戦略は、ユーザー数の増加に歯止めをかける危険性をはらんでいる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

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