Indiegogo上の資金募集ページを企業が自分のWebサイトに埋め込める

今のインターネット上には、クラウドファンディングのWebサイトに事欠かない。みんな、あなたがご自分のビッグアイデアを実現するのを助けたくて躍起になっている。でも、それらの中の二大サイトといえば、KickstarterとIndiegogoだ。とくに前者は、クラウドファンディングという部屋ただ一頭いる体重800ポンドのゴリラだ(==ずばぬけて大きい)と言われている。

昨年の夏に本誌が取り上げた調査報告によると、Kickstarterが調達した資金の額はIndiegogoの6倍だ。Indiegogoはこれに反論している。

しかしいずれにしても、トップはKickstarterで次位がIndiegogoである、という見方が一般的だ。そこでIgはKsにない魅力的な機能により、利用者を増やそうと努力してきた。たとえば今日(米国時間1/7)同社が発表したIndiegogo Outpostという機能は、Igにおける資金募集活動告知を、企業が自分のWebサイトに埋め込める、というものだ。

この機能があると、Igは有名企業などのWebサイトに向かうトラフィックの一部をビューワ、ひょっとすると未来の投資者として利用できるし、企業のWebサイトはIgの埋め込みがあることでサイトの魅力を高められる。

Igの協同ファウンダでCEOのSlava Rubinはこう言う: “要するにIndiegogoの上の資金募集ページが、将来投資者になるかもしれないオーディエンスと直接出会える方法を、いろいろ探したいのだ”。そして見つけた場所の第一号が、企業のWebサイトなのだ。たしかに、Indiegogoやクラウドファンディングを知ってる人は少ないが、有名某社を知ってる人や、そのサイトを訪ねる人は多い。

Outpost機能を使ったそういう資金募集は、あくまでも、Indiegogo上の募集ページのミラーだから、Igの月間900万というユニークビジターの目にも触れる。あなたは、どっかの企業サイト上で孤立するわけではない。

このOutpost機能を、IgのKs対抗策の一つとして見た場合には、どんな結果が期待できるだろうか。たとえばOutpost機能を利用した資金募集活動は、同社自身の分析ツールを利用できるし、Google AnalyticsやKISSmetrics、Mixpanel、Facebookへの振り向けなど、サードパーティのツールも統合できる。要するに外部の良いものは何でも利用して、その総合力をKsのサイズに負けない大きさにしたいのだ。

またOutpostは、Ig本体のマーケティングチャネルに含められるし、その教育的リソース(Trust and SafetyのチームやCustomer Happinessのチームなど)にもアクセスできる。まさに、Igの一部と言っても過言ではない。

Outpostツールのローンチは今年の第一四半期内だ。利用やセットアップに関して料金は取らない。IgがOutpostの実装のために使っているHTMLやJavaScriptの技術は、Google MapsやFacebookのコメント、Google Analyticsなどが外部Webサイトの機能増強のために使っているものと同じ埋め込み技術だ。

こうやって外部サイトの一部を実家の離れとして利用するようになると、その離れに悪い奴が出入りする危険性もある。しかしそんな奴のページには、実家に本体がないから、すぐバレる。Ig上の本体ページと、企業サイト上のミラー、という正しい関係が見当たらないことは、簡単にチェックできる。それが、Outpost機能の有効な不正対策だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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