Instagramのリデザインでアイコンがピンクになった、UIはモノトーンでモダンな印象

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Instagramの新しいアイコンはピンクだ。正確にはピンク、紫、黄色、オレンジ色が溶け合っている。これまでのアイコンと随分違う。けれども、Instagramが今日変更したのはアイコンだけではない。Instagramは今朝、モバイルアプリのデザインを劇的に変えた。アプリアイコンが派手になっただけでなく、ユーザーインターフェイスも白黒を基調とした見た目になった。

先月リークしたリデザインのスクリーンショットを覚えているかもしれない。それを見て、本当にこのデザイン変更が実装されるのかどうか気になっていた人も多いだろう。

事実は、リーク通りだったようだ。

Instagramがアイコンを更新したのは、コミュニティーが時間の経過とともに変わっていることを反映するためだ。

「5年前にInstagramが創業した当時、Instagramは簡単に写真を編集して共有するためのアプリでした。この5年間で状況は変わりました」とInstagramのHead of Designを務めるIan Spalterは言う。「現在のInstagramは様々な興味関心を持ったコミュニティーであり、そこでユーザーはこれまで以上に写真や動画を共有しています。彼らはBoomerangやLayoutなどの新ツールを使ったり、Exploreでこれまでとは違う方法でつながったりしています」。

新しいアイコンの柔らかく単純化されたカメラの模様とカラフルなデザインは以前のInstagramを踏襲している。

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紫、ピンク、オレンジ、黄色がぼんやりと溶け合う配色は、以前のアイコンにあるInstagramの象徴的なレインボーを模しているという。(ぱっと見で明確に分かることではないが、デザイナーが過去のデザインを引き継いだというのは分かる)。

Instagramのアイコンは色彩豊かだが、アプリ自体からは色が取り除かれた。青と白だったアプリのインターフェイスは、白黒のデザインとなった。色彩はコミュニティーが発信した写真やシェアされた写真にある。ユーザーインターフェイス同士がユーザーの注意を奪い合うのをやめた。

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Instagramは定期的に使用するアプリなので、インターフェイスの変更の方がユーザーに大きな影響を与えるだろう。ただ、インターフェイスの変更はアプリアイコンの変更より、少なくとも最初の段階では、雑音が減った印象を受ける。

アプリの使い方の部分に関する基本要素の変更がなかったからかもしれない。ボタンは同じ位置にあり、通知などは色が付いて知らせてくれる。また、一見分からない部分にも変更が施された。例えば、InstagramはスタンダードなiOSとAndroidのコンポーネント、フォント、パターンを使用するようになった。アプリ自体はこれまで私たちが慣れ親しんで愛したバージョンがより洗練され、モダンに変わった印象だ。

だからといって慣れるのに全く時間がかからないということではない。シンプルな白黒デザインで並んだ編集ツールを始めて使うときは、ちょっと戸惑うだろう。ツールの使い方自体は変わっていない。

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このアイコンの更新は、Appleの Jony IveがiOS 7で新たなフラットな見た目や印象と明るい色彩に変更すると発表した時くらい劇的に感じる。Appleがデザイン変更をした当初は、新デザインに慣れることができずに反感を持つAppleファンもいた( Jony Ive Redesigns ThingsのTumblrを覚えている人はいるだろうか?)。

面白いことにiOSのデザイン変更はInstagramのユーザー同社にアプリデザインの変更を要望するきっかけになった。iPhoneのホームスクリーンの他のアプリアイコンがAppleの新デザインランゲージに対応する中、Instagramの古いアイコンは仲間はずれのように感じられた。

そして、GoogleもMaterial Designでフラットデザインを採用した。Instagramのアイコンはここでも少し場違いに感じられた。

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アイコンとインターフェイスの白黒デザインの他に、Instagramの関連アプリLayout、Hyperlapse、Boomerangも新しいアイコンになった。より適切にアプリの機能を反映しているように思うものもある。例えば、コラージュ写真を作るLayoutのアイコンは「四角」から「グリッド」の模様になった。また、これらのアイコンは新しいInstagramのアイコンと同じ色彩を使用している。

このデザイン変更は大胆なものだが、今後予定されている更新と関連するものではない。例えば、Instagramは数ヶ月内にビジネスプロフィールをローンチする予定だ。

Instagramは昨年の夏からこのリデザインに取り組んでいて、11月の終盤に第一候補が決定するまで300以上のアイコンを検証していたという。同社はその後ユーザーインターフェイスのアップデートに取り組み、今年の初めから内部で検証を行っていた。

これらのテストはようやくこの数週間で世界に解き放たれた。そこでユーザーが見つけ、リデザインの情報が流れた。Instagramは内部の検証に関する詳細やこのような変更がユーザーエンゲージメントといった主要指標にどのように影響するかなどといったことは公表していない。

しかし、世界に4億人のユーザーがいて、毎日8億以上の写真と動画がシェアされている。Instagramが主要な指標にマイナスの影響の懸念がある段階で、このように大々的な変更を施すとは考えづらい。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter