iOS版とMac版のiMovieがアップデートし、デバイス間の連携がスムーズに

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AppleはMacとiOSの動画編集ソフトウェアiMovieにいくつかのアップデートを施したと発表した。それはAppleの新ハードウェアの能力を活かすための変更だ。また、プラットフォーム間でのソフトウェア同士の連携を大幅に改善した。

MacとiOSの両方のiMovieでプロジェクト内で編集できる動画の品質が向上した。

特に注目なのは、Mac版とiOS版のiMovieが4K動画の編集に対応したことだ。iPhone 6sと6s Plusのカメラが改良されているのでそれを最大限活かすことができるだろう。また、4K対応の他にiOS版iMovieバージョン 2.2とMac版iMovie バージョン10.1には、1080p 60fpsの動画の編集にも対応している。

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最新アップデートで、プラットフォーム間のiMovieでの動画編集の連携が深まった。ユーザーはiPhone 6sで4K動画を撮影し、そのままその端末で動画をつなぎあわせて簡易的に編集できる。そしてAirDropかiCloud DriveでiMovieのコンテンツをMacに同期すれば、そこで色補正や合成のような最新ツールでの編集が可能だ。プロジェクトが完成したら、素晴らしい解像度を落とさないままYouTubeにアップロードしたり、あるいはFinal Cut Proにエクスポートしてさらに編集を加えたりすることも可能だ。

iOSのアップデートには3D Touch対応も含まれる。iPhoneに元々あるiOSアプリでこれまで紹介されてきた機能と同じようなことがiMovieでもできるようになる。例えば、ホームスクリーンから素早くアクションを起こしたり、プロジェクトのブラウザ内で「PeekとPop(プレビューを見ることとアプリを開く)」のジェスチャーを使用することができる。

新しいiPhoneシリーズに体験を最適化したこと以外では、Appleは今回のリリースで11月にローンチするiPad Pro版のiMovieの準備を整えていると伝えた。見た印象では、12.9インチのiPad Proでの体験はMac版と同じ全ての機能が利用できるようだ。それに加え、タッチコントロールでの操作性にも期待できる。動画編集者は新しいiPad Pro用のスマートキーボードを使用し、動画をつなぎあわせる作業をキーコマンドの入力で効率化することもできる。

今回のアップデートでは、AppleはMac版iMovieにiOS版の視覚的な特徴を新たにいくつか追加し、それぞれのプラットフォームのインターフェイスを大幅に改良した。具体的にはMac版iMovieにもiOSにある3つのタブのレイアウトを採用し、メディアやクリップを探す作業が簡単になった。新しいProject Mediaのセクションは作業中のプロジェクトに関連する音声、写真、動画ファイルを閲覧し、構成するための機能がある。

iMovieの既存ユーザーはMac版iMovie 10.1を無料でアップグレードすることができ、新規ユーザーは14.99ドルで購入できる。同様にiOS版iMovie 2.2はApp Storeで4.99ドルで購入できるが、既存ユーザーは無料でアップデート可能だ。

iMovieのソフトウェアに革新的な変更はなかったが、クリエイティブの体験がiOSとMac OS Xのハードウェアで連携してきていることは興味深い。AppleのエントリーレベルのクリエイティブツールであるGarageBandなども、将来的にさらに互換性が増すようになるのかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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