iOS 11では、UberやWazeのようなアプリが位置情報を常時収集できなくなる

Appleは今週のWWDCで、iOS 11の発表に重点を置き、ファイル管理、iMessage、QRコードのスキャンなど様々な機能を紹介した。しかし明示的に発表されなかった新機能もいくつかある。その一つは多くのユーザーに歓迎されると思われるもので、アプリによる位置情報データの利用をユーザーが制限できるようにセキュリティー設定が改訂される。

UberやWazeなどのアプリは、ユーザーに対してアプリが動作していない時でも端末の位置情報のフルアクセスを強要して批判を浴びている。昨年本誌が報じたように、これはアプリが密かにユーザーの個人情報を収集する可能性があることを意味している。しかしUberなどは問題提起に耳を貸さなかった

iOS 11の新しい設定機能が提供されれば、その心配もなくなるはずだ。「このAppの使用中のみ許可」の設定を全アプリで選択できるようになる ―― デベロッパーのJoe DuvallやTwitterユーザーの@tfoil2@chengyinliuら、鋭い観察力の持ち主が見つけた。従来この設定項目 ―― 名前の通りに機能する ―― はデベロッパーのオプションであり、多くの著名なアプリが提供していなかった。

Uberの例が下にあるが、これはユーザーのプライバシー保護に大きく貢献するに違いない。ユーザーによっては端末のバッテリー寿命を延ばす効果もあるかもしれない。

[iOS 11では、位置情報利用の「このアプリを使用中のみ」が全アプリに付いた! よくやった。]

現在iOS 11はデベロッパーにのみ提供されているので、この変更の与える影響は限られているが、9月にiOS 11が一般公開されれば、位置情報の利用を細かく制御できるこの新しい項目を、多くのiPhoneユーザーが利用できるようになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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