IPOの次なる波がきている

うんざりしてるって?私はそうだ。なんという1週間だ。しかし、目を米国政治でなく株式市場に向けていれば、ストレスの一週間などではない。祝福のときだった。

たしかに、選挙は株価に影響を与えているように見える。分断されそうな政府を投資家は喜んでいた。彼らが賭けたのは、異なる正当が政府のさまざまな部分を支配すると何も起こらず、その結果税金や規制は変わらないこと。掛け率の予想はご随意に。

ともあれ、先週の 株式市場の高騰は多面的な出来事だった。ソフトウェア株は勢いを取り戻し(未訳記事)、自分の富を成長性あるものに留めておきたい投資家がSaaSとクラウド株に資金を注ぎ込んだ。ソフトウェア会社の売上もこれまでのところかなり好調(本誌はJFrogとPing Identity、BigCommerceと会話した、未訳記事)で、初期の業績(未訳記事)を改善しつつある。

Uber(ウーバー)とLyft(リフト)は、長年続く労働問題に関してカリフォルニア有権者が両社に賛同する決断を下したことで、 彼らなりの立ち直りをみせた。Uberはその後の決算発表でもなんとか被害を最小限に食い止めた

大型テック株も上昇した。一週間前の市場に漂っていた恐怖のあと、テック企業にとって状況は良い方向に回っている。そしてそれは、みんなの期待通り、IPOの次の波を押し出すことを意味している。

Airbnb(エアービーアンドビー)は来週〈公開で〉上場申請すると予想されている(本誌には答えを待ちきれない質問が4つある)。そしてUpstartは今週すでに申請したが、おそらく他のなにかを見ていた読者は気づかなかっただろう。心配無用。ここで紹介する。

もう1つ著名な上場候補であるDoorDash(ドアダッシュ)は、カリフォルニア規制当局との金のかかる戦いからようやく解放された。果たして何社がデビューするのか?少なくないことを期待したい。

注目株

UbstartのIPO申請は、フィンテックIPOに脚光を浴びせるものであり、顧客の集中度合いを考えると全体的に数字はかなり良好(未訳記事)だ。同社の上場はフィンテック全体にとって良い兆候だ。多数のスタートアップがひしめき合うフィンテックは、PayPalの第3四半期決算というレンズを通して見ても絶好調の一年を迎えている。

フィンテックVCも積極的で、財務テクノロジーを使った製品・サービスに特化したスタートアップに、第3四半期だけで100億ドル(約1兆328億円、未訳記事)以上を投じた。支払いサービス、インシュアテック(保険テクノロジー)、資産管理、バンキングといったスタートアップは、ニッチの中で注目すべき分野として我々の目を引きつけた。

ただし今週はフィンテックにとって理想的な一週間とはいかず、米国政府はVisaとPlaidの合併を許さない(未訳記事)という判断を下した。なんということだ。本誌のEquityコラム(未訳記事)で論じたように、この決定はフィンテックスタートアップ買収への大物企業の関心を薄れさせかねない。それは、この分野の流動性をフィンテックIPOが引き受けなくてはならないことを意味しているのか?

そうかもしれない!そしてもしそうなら、差し迫ったUpstartのの上場はいっそう重要になってくる。本誌は引き続き報じていく。

まず、中国政府によるAnt Group(アントグループ)のIPO中止(未訳記事)は、おそらく先週最大のテックニュースだろう。同社の企業価値は数千万ドル(数十億円)であることから、これはスタートアップのイベントとはいえない。中国にとってこれは悪い日であり、世界の金融中心地になるという目標を逃した。Antにとってとてつもなく大きな後退だ。Jack Ma(ジャック・マー)氏にとっては、少なくとも1つの警告ではある。

その他いろいろ

最後に、先週起きたさまざま出来事を羅列しておく。

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カテゴリー:その他

画像クレジット:Nigel Sussman

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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