Joby Aviationが空飛ぶタクシー乗降場所として立体駐車場に注目

Joby Aviation(ジョビーアビエーション)は米国時間6月2日、バーティポート(垂直離着陸用飛行場)のネットワークの構築で米国最大の駐車場運営事業者、そして不動産買収会社と提携すると発表した。ネットワークはまずロサンゼルスとマイアミ、ニューヨーク、サンフランシスコのベイアリーナにフォーカスする。

REEF Technology、Neighborhood Property Group(NPG)との提携では、Joby Aviationは「米国の全主要都市圏にまたがる前代未聞のきさまざまなルーフトップ、ならびに新しいスカイポートサイトの買収・開発の資金をまかなうメカニズムにアクセスできるようになる」と声明で述べた。

エアタクシーに乗車できるロケーションの便利でアクセスしやすい大規模なネットワークの構築は、どの企業が未来の乗客を自社サービスに取り込めるかを決める鍵を握る要因となる。ヘリコプターをサポートする現在のインフラは限られており、特に電動垂直離着陸機(eVTOL)企業がサービスを展開しようとしている都市部においてはそうだ。

提携によってJoby Aviationは、REEFの不動産ネットワーク内で長期リースを確保できる間、サイトへの独占的なアクセスを持つ。

電動航空機大手であるJoby Aviationの航空ライドシェアリングネットワークに関する意図はこれまでほとんど明らかになっていなかったが、創業者でCEOのJoeBen Bevirt(ジョーベン・べバート)氏は既存の立体駐車場を使うことのメリットについて公言していた。

そうした建物は通常、密集地域にあり、大型で、複数の小型航空機を支えられるだけの頑丈な材料で建てられている。しかしおそらく最も重要なことに、立体駐車場は移動の最初と最後に使われるという点で空飛ぶタクシーと協力し合うことになる別の交通手段である車を有している。

駐車場運営・サービスの会社ParkJockeyを有しているREEFはモビリティとロジスティックのハブ約4500カ所を展開していて、これは北米の都市部の人口の70%をカバーしているとのことだ。同社は2020年11月にソフトバンクやMubadalaなどから7億ドル(約768億円)を調達した

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新たな提携に加え、Jobyのバーティポートネットワークは既存のヘリポートと地方空港も活用する。

べバート氏は「今回の提携はJobyが進める変革的な空のライドシェアリングサービス構築において画期的なものです。NPGとREEFは米国中にすばらしいサイトネットワークを展開していて、我々の未来のサービスの屋台骨となるサイト選びで両社と協業することを楽しみにしています」と声明文で述べた。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Joby AviationエアタクシーeVTOL駐車場REEF Technology

画像クレジット:Joby Aviation

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

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