KDDI ∞ Labo第9期デモデイ、最優秀賞はアート共有IoT製品を開発するuusiaに

KDDI ∞ Labo 9期メンバー

KDDIが2011年から足かけ5年続けているインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」。2月22日には第9期のデモデイが開催され、参加チームがプレゼンテーションを披露した。今回はオリジナルプログラムとしてサービスを提供するスタートアップ4社、新設のハードウェアプログラムとしてIoTスタートアップ2社が登壇。最優秀賞チームには、イラストや写真の売買プラットフォームや連動するIoT製品を提供する「uusia」(CAMELORS)が選ばれた。また会場の投票によるオーディエンス賞には、IoTけん玉を提供する電玉が選ばれた。いずれもハードウェアプログラムの採択企業だった。2社を含む登壇スタートアップは以下の通り(カッコ内は社名、プレゼン順に紹介)。

HRDatabankHRDatabank
新興国の求職者と先進国の求人企業をマッチングするダイレクトリクルーティングプラットフォーム。ハングリーで学生時代から実務経験があり、さらに外国語も話せるという新興国の若者をプラットフォーム上で検索(24種の絞り込みフィルターで1億パターンを検索できるのだそう)、マッチングした人材とテキストチャットやビデオ通話で面接を行うことができる。検索は無料。月額8万円にチャット機能で課金をする。当初はエンジニア人材に限定してサービスを提供する。2016年中に英語版をリリース。2017年からは職種も拡大していく

AppMotor(Revode)
エンジニアの課題をリアルタイムに解決する、プログラミング共有・コミュニケーションプラットフォーム。AppMotor上でコードを書き(サービスはブラウザで動く)、URLを共有すれば、入力した文字などをリアルタイムで同期。音声や動画による通話を通じて、バグに悩むエンジニアと、それを解決できるエンジニアを支援する。本日よりクローズドベータをスタートしている。

VIC(AG
動画に埋め込まれた情報をクリックすることで引き出す技術を提供する。これによって、動画の再生中に表示された商品をタッチするだけで買い物かごに入れたり、詳細なスペック(アパレルであればサイズなど)を表示したりできる。すでにパルコの「MEETCALストア」で導入されているので、具体的なサービスはまずこちらで体験して欲しい。今後は映画やドラマ、料理番組、旅番組など幅広い用途を検討する。

Buildyクロードテック
ショップのスマートフォンアプリを「たった3分」で作成できるサービス。利用は無料で、アプリ作成と同時にスマホサイトも作成できる。作成したアプリでは、ニュース配信やクーポン機能、ショップと顧客のコミュニケーション機能などを提供。現在は美容院、アパレル、飲食店で導入を進めている。本日ベータ版をリリース。今後はポイントのほか、予約や決済機能などを提供していく。

uusia(CAMELORS)
アート作品を手軽に楽しめる、売買できるサービス(プラットフォーム)と、そのプラットフォームと連携するIoT製品「uusia pitcure」を提供する。uusia pitcureは電子ペーパーを使った額縁。スマートフォンで操作して、気分に合わせたアート作品を表示できる。電子ペーパーのため30日以上電池が持ち、電源が切れても表示が消えない。額縁も自由に設定できる。3月末にベータ版サービスを開始。5月にも米国のクラウドファンディングサービスでuusia pitcureをリリースする。

電玉(電玉)
現在国内300万人のユーザーがいるというけん玉。そのけん玉をIoT化したのが電玉だ。電玉は内部にセンシング、通信、アクチュエーターを備えたけん玉で、プレーヤー同士で技を決めて対戦をして遊ぶ。大技を決めると相手に振動が伝わり「攻撃」ができる。もちろん対戦だけでなく、1人でも遊べる。専用アプリで自身のスキルやステータスを見ながら練習を積み重ねることが可能だ。けん玉市場は20億円、これに体感ゲームの127億円市場を狙う。2月29日にクラウドファンディングサービス「makuake」でプロジェクトをローンチ。今後はB2Cに加えて、ダーツバーや遊技機施設など、B2B2C市場も狙っていく。

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TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。