Kinectからのライブ3Dデータで作るZ Vectorの美麗なるビデオアート

これはちょいとニッチなプロダクトだけど、でもおもしろいことはおもしろい。

アーチストのJulius Tuomistoは、これからはDJ(disk jockey)ではなくVJ(video jockey)の時代だ、と信じている。DJがよく考え抜かれた選曲で音楽ファンのお世話をするように、ビデオアーチストは音楽に合わせたライブの視覚化でオーディエンスを引っ張るのだ。

彼がヘルシンキに作った会社Delicodeは、このほどZ Vectorという名前のソフトウェアプラットホームを開発した。それは、KinectやPrimeSense Carmineからデータを取り出してライブのビデオフィードと視覚化を作り出すが、その中ではカメラがとらえた人の形などが3Dで回転するのだ。これはライブのパフォーマンスの見せ方の技法であり、プログラミングによる作品ではない。

下のビデオは、彼がPhantomというバンドのために作った音楽ビデオだ。

Z VectorはKinektから3Dの生データをもらい、それにエフェクトやフィルタをかけて様々なテクスチャやラインを作り出す(上の例のように)。

また、下のビデオのようにディストーションをかけることもできる(パーティクルトレイルやグラデーションも)。この技法は、ダンスグループのライブパフォーマンスの放送で、背景として使われた(ベニス・ビエンナーレ、バルセロナにおける世界モバイル会議、そしてSXSW)。

ベータは無料だが、今後は有料になるかもしれない。Z Vectorからのフィードも、ほかのデバイスにブロードキャストしてよい。ハードコアのゲーマーたちがよだれをたらしている仮想現実バーチャルリアリティヘッドセットOculus RiftなんかでもOK(最近Spark Capitalらから資金を調達した)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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