Kiwiのロボットが腹ペコのバークレーの学生たちに食事を届ける

SkyDeckの本部を訪れると、そこここにKiwiロボットが居るのを見ることができる。このカリフォリニア大学バークレー校のアクセラレータのフロアには、様々なものが並べられているが、スタートアップの小さなチームは、スペースの片隅でロボットを動作させようと奮闘している。

このロボットは、最近UCバークレー校を訪問した人には見慣れたものとなっている。何年もの間、製品のインキュベーションと試作を繰り返す無数のハードウェアスタートアップたちとは異なり、Kiwiのチームは実際の世界で彼らの製品をテストするために、バークレイキャンパスに製品を持ち込んだ。

共同創業者兼CEOのFelipe Chavez Cortesによれば、同社は既にデリバリーロボット群を使って、1万件以上の注文を処理したそうだ。ますます混み合ってきたデリバリーロボットの世界では、これは差別化できる要素である。なぜなら現在都市部の歩道でのテストには問題が指摘されているからだ。昨年の12月、サンフランシスコ市は、ロボットによる歩道占拠の恐れから、都市の路上でのロボット走行を禁止したのだ。

バークレーキャンパスの目と鼻の先に拠点を置くことで、アクセスの良さが担保され、常に空腹の学生たちというリソースが存在することとなり、同社のテストに役立つということがわかった。また同社の小さなロボットは、競合相手の製品のように、歩道を占拠することもない。

「歩道は大切な場所です、私たちは可能な限り最善の方法で、人びとと交流する技術を創造する必要があります」とCotesは言う。「それこそが、私たちが複数の種類のロボットを使っている理由なのです。このサイズのものは注文の80%に対応できます」。

もう一つの重要な差別化要素は、KIwiの、よりモジュール化されたデリバリー方法である。1台のロボットで配送のすべてをこなすのではなく、この小さな4輪のロボットは最後の300メートルをカバーすることを想定してデザインされている。

「当初レストランから顧客の家に直接向かう1台のロボットから始めたのですが、ごく初期のうちにそのやり方は非効率であることがわかりました」とCortes。「そこで私たちはマルチモーダル(複数形態)システムを作りました。私たちは3種類のロボットを持っています。1つはレストラン店内で働くもの、2つめは通りを走る半自律運転の三輪車、そして3番目はラストマイルロボットです。ラストマイルロボットを街に配備しておき、三輪車を使って一度に何十もの食事をピックアップしてきて、それをロボットに乗せます。ロボットが最後の300メートルを担当します。これはうまく行っています。現時点で、人間の配達員を使うよりも安く、企業は配達をコントロールできています」。

今のところ、Kiwiは大胆なスタートアップの1つであり、それを生み出したアクセラレーターと共に働いている。より大規模なスケールでソリューションを提供するためには、同社にはまだまだ取り組むべき課題がたくさん残っている。バークレイキャンパスを一歩踏み出したら、完全な自律走行の問題や、盗難の可能性などの問題に向き合う必要があるからだ。しかし、それでもこれは有望なスタートの1つだ。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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