LINEアプリで人、情報、お金が循環する——年内に「ポータル」と「ウォレット」機能を追加

LINEが自社の戦略を語るプライベートカンファレンスの「LINE CONFERENCE 2017」。6月15日に開催中のこのイベントから、まずはコミュニケーションアプリ「LINE」の今後の展開について紹介したい。

カンファレンスのステージに登壇したLINE執行役員 LINE企画担当の稲垣あゆみ氏は、改めてLINEのコアバリューが「コミュニケーション」である、とした上で、コミュニケーションを起点にした、LINEアプリの新サービス・新機能について語る。

まずカメラ機能のアップグレードについて。「SNOW」や「LINE CAMERA」など、LINEがグループで展開してきたカメラ・動画アプリは複数あるが、そのノウハウをもとにフィルターやエフェクトを強化する。

カメラ機能はエフェクトなどが追加される

また、グループ内に限定してライブ配信を行う「Chat Live」機能も提供する。これまでもLINE上にビデオチャット機能はあったが、Chat Liveでは、グループ内の1ユーザーがグループ内のユーザーに対してライブ配信し、それに対してグループ内のユーザーがコメントしたりできる。

さらに、「Chat App Platform」と呼ぶLINE上のアプリプラットフォームを準備中だ。各種のアプリを利用することで、例えばLINE上で友人とイベントの出欠情報を共有をしたり、ゲームのスコアを競ったり……ということができるようになるようだ。そのほか、タイムライン上にはSnapchatやInstagram同様のストーリー機能を導入する予定だとした。

今後は「ポータル」「ウォレット」を強化

加えて、コミュニケーション以外の領域の強化も進める。すでに専用のタブも設置した「LINE NEWS」だが、今後は機能をより拡張して「ポータル」化していくのだという。既存のニューストップページの上段には天気や占い、電車の運行情報などをパーソナライズして表示する。

ウォレットのイメージ

そして、「Moreタブ」(LINEアプリの下部右側の「…」となっているタブだ)を「ウォレットタブ」に変更。決済サービスの「LINE PAY」から、デジタルポイントカードやクーポンまでの機能を集約して提供する。稲垣氏は、ポータルで店舗を発見し、メッセージ機能でその情報をシェアし、ウォレット機能でクーポンを得て、決済まで行う——といった例を挙げ、「(LINEアプリで)人、情報、お金を循環する」と語った。ポータルとウォレットについては年内にサービスを提供する予定だという。

今後のLINEのイメージ

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TechCrunch Japan

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