Marc Andreessenが語る:音声は「とてつもなく重要」でVRはARよりも1000倍大きくなる

ベンチャーファームの創業者であるMarc AndreessenとBen Horowitzによる、最新のa16zポッドキャストでは、Andreessenのお勧めテレビ番組から、Horowitzの素晴らしいバーベキューのコツといった、たくさんの楽しい話題が提供されている(まあ、ご想像のとおり、そんな「時期」だからだ)。

だが、読者の方々にとってより有用なのは、Andreessenのテクノロジーに関する予想だろう。特にウェアラブルについてはより詳細な予想を語っていて、そこには仮想現実(VR)が拡張現実(AR)よりも「1000倍」大きなものになるだろうというものも含まれている。これは同社がMagic LeapとそのARゴーグルに対して投資している事を考えると、興味深い発言だ。

ポッドキャスト全体はここで聴くことが可能である。本稿では、興味深い部分を以下に要約した:

音声について:

「現在、本当に重要なのは音声です。音声は一般的に重要性を増していて、特にAppleにとってのAirPodsはホームラン級の大当たりです。これはその小ささ故に、どれほど重要なものかがあまり認識されていないプロダクトなのです。ですが、基本的に必要ならばいつでも利用者の耳に届く音声だという意味で、私はこれがとてつもなく重要なものだと思っているのです。

例えば、新しい有名YouTuberたちが生まれていますが、皆の疑問は一体どうすればそうしたYouTubeビデオを観たり無数のYouTuberたちの番組を聴く時間を見つけることができるのかということです。そしてその答えは:仕事中に聴いているのです。人びとはこのbluetoothデバイスを耳に差し込み、帽子を被り、フォークリフトの上で10時間働き、Joe Rogan(有名なポッドキャスト提供者)の番組を10時間聴くのです。これは大したことです。

もちろん、ユーザインタフェースとしての音声は急速に増加しています。なので、音声はとてつもなく重要になると思っています」。

センサーについて:

「私がウェアラブルとして推薦する2番目のものは、身体上に装着するセンサーのコンセプトです。ここでは、Apple Watchがその心拍センサーを使ってやっていることで、先行しています。しかし、今後5年から10年の間に、私たちは自分たちの選択によって、自分の身体を完全に医療用センサーで補完するようになると思います。例えば心臓発作や脳卒中などが起こる前に、それらを予測できるようになると思っています。キラーアプリはこんな具合かな(笑い)『ピー。4時間以内に心臓発作が起こります。おそらく車を病院に向けるべきでしょう』とか。

病院における(心臓発作の患者の)生存率は、99%です。これに対して、自宅に居た場合の生存率は50%です。人びとが持つことになるセンサープラットフォームによって、生活の質が大幅に向上するチャンスがあるのです」。

ARとVRの将来について:

「光学は発展していると思います。それは長い道のりとなるでしょうけれど、ARとVRは上手くいくと思います。そして現在私たちが、そして小さなガラス板を通して世界を眺める必要性を取り除いてくれる、ヘッドアップディスプレイが手に入るようになるでしょう。全世界が私たちの周囲に開かれようとしているのです。

ARには、職場にも家庭にも沢山の潜在的なアプリケーションがあると思っています。ですが、私はVRの方が1000倍ほども大きくなると思っています。これは現在のシリコンバレーの一般的な見方には逆らうものですね。皆が耳にする一般的なテーマは、ARはVRよりも大きくなるだろうということです、そして明らかにそれはそうあるべきです。現実の世界に物体をオーバーレイすることができれば、それは仮想世界を1つ構築しなければならないことよりも本質的におもしろいはずですから。

ただ私は、それが当てはまるのは、本当に面白い実世界に住んでいる人たちだけだと思っているのです。さあ今日も沢山面白いことが待ってるぞと思える場所で、毎朝目を覚ますことができる人は、この地球上に1%いや0.1%もいるのかどうか。なので、すでに大学のキャンパスやシリコンバレーや、ある種の大都市に住んでいるような人たち以外に対しては、VRの中に私たちが生成することができる新しい環境の方が、本質的に遥かに面白いものになるでしょう。そしてそうしたものは沢山あるのです」。

[原文へ]
(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。