Metriportは自分の様々な行動を数値化し相関性を探って自己改善を図れるアプリ

Metriport(メトリポート)というアプリは、あなたのさまざまな数値化されたデータを1つの場所に集約し、気分のトラッキング、薬のトラッキング、ジャーナリングなどの優れた機能を提供する。プライバシー保護のため、あなたのデータはすべて端末内に保存され、アプリはあなたのデータに相関性を見つけ出して、あなたがより良い自分になるための手助けをしてくれる。

カロリー計算、歩数の集計、気分の測定、購入した物の割合、睡眠時間の測定、運動量の集計など、自分の行動を定量化することは、スマートウォッチやコンピューターなどの記録ツールがその作業の負担を軽減してくれる現在、ますます容易になってきている。

しかし、課題もある。記録にこだわる人は、相互に連携していないアプリをいくつも実行しているため、そこから行動パターンを見分けることは困難になる。月経がランニング後の痛みに影響するか?その日の気分が食事の量に影響するか?コーヒーを飲む量や歩く量と、睡眠の質には相関関係があるのか?Metriportはそれらを追跡し、これまで不透明だった行動パターンのベールを取り払うことができる。

「私たちはこれを、トラッキングアプリのスイスアーミーナイフだと考えています。これまでは、気分追跡アプリ、ジャーナリングアプリ、生理を記録するアプリ、健康状態を記録するアプリなど、7つの異なるアプリが必要でしたが、私たちはMetriportを、すべてが1つのプライバシーを重視したプラットフォームに集約される、個人データのダッシュボードというコンセプトで作っています」と、Metriportの共同設立者であるColin Elsinga(コリン・エルジンガ)氏は語っている。「これまで、私たちは外部から投資を受けずにMetriportを開発してきました。友人のDima(ディマ)と私は中学時代からの知り合いで、2人とも開発者であり、健康やフィットネス、特にメンタルヘルスに情熱を持っていました。2人ともさまざまなトラッキングアプリを使っていましたが、それらにはかなり制限があることに気づいたのです」。

この会社は、広告トラッキング技術の使用を拒否しており、すべてのユーザーデータを暗号化してデバイス内にローカルに保存している。このアプリの開発者本人であっても、ユーザーのデータを入手することはできない。同社が提供するプレミアムプランでは、ユーザーのデータを同社のサーバーに保存することも可能だ。

「当社のクラウドバックアップでは、携帯電話を紛失した場合や新しいデバイスに移行したい場合に備えて、データを保持することができます。当社のサーバーにデータを保管したくない場合は、それをオプトアウトすることもできますし、いずれにせよ、データはすべて暗号化されています。本人以外の誰もデータを見ることはありません」と、エルジンガ氏は述べている。「私たちは、自社のマーケティングを犠牲にしても、多くのことを行ってきました。私たちは、お客様にここで完全にコントロールされていることを知っていただくために、できるだけ透明化したいと考えています」。

Metriportは今までのところ、ブートストラップで運営を続けている。しかし、ユーザー数が増えてきたら、より多くの資金を必要とする計画を立て、ベンチャーキャピタルからの投資を受けることも考えている。

「私たちにとって、実際の製品に関して言えば、成長は大きな目標の1つです。私たちは、たくさんのエキサイティングな新機能に取り組んでいます。実際、本日配信したアップデートでは、天気のトラッキング機能が追加されました。私はずっと慢性的な偏頭痛に悩まされてきましたが、これでようやく気圧が頭痛に影響するかどうかを追跡できるようになりました。相関性のインサイトを実行するだけで、大きな影響があるかどうかを確認することができます。

Metriportの開発はまだ初期段階だが、チームはiOSAndroid用のアプリですばらしいスタートを切った。標準で用意されている測定やデータ同期の機能に加えて、ユーザーは自分でカスタマイズした測定値を作成し、例えば、片頭痛の程度、食べたパンケーキの枚数、ピアノを弾いた時間などを、相関性のトラッキングに含めることができる。

画像クレジット:Metriport

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

投稿者:

TechCrunch Japan

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