NFL、フィールドゴールの精密度調査などのため、試合球にデータチップの埋め込みを検討中

field-goal

アメフトプレイヤーのトム・ブレイディが関わったとされる「デフレートゲート」をご存知だろうか。試合球の空気圧を不正に操作することで、試合を有利に運んだとされるものだ。真偽はともかく、今後はそうしたことも行いにくく(不正が疑われることも少なく)なるかもしれない。

Toronto Sunの記事によれば、NFLは試合で用いるボールに、専用のデータチップを埋め込む予定であるらしいのだ。来月に始まる2016年のプレシーズンから利用を開始し、Thursday Night Footballのレギュラーシーズン・ゲームでも利用していくつもりであるらしい。ここでさまざまなデータを収集し、そしてゴールポスト間の幅を狭めるのが適切かどうかを示すデータなどを収集していこうとしているそうだ。TechCrunchでもNFLに確認をしてみているところだが、今のところ返答は得られていない。

ボールにデータチップを埋め込むことで、フォールドゴールがポストからどの程度の位置を通過したのかなどのデータを収集することができるようになる。ポスト間を狭めた場合に、どれだけのゴールが外れるようになるのかを予測することもできるようになるわけだ。昨シーズンのキック成功率は84.5%となっていて、エクストラポイントがあまりに簡単に与えられているのではないかとも言われ始めているところなのだ。

ESPNによれば、あるベテラン・クオーターバックもチップの導入に賛成なのだとのこと。唯一危惧するのは、チップなしのボールと感触が変わらないかということだそうだ。

ちなみに、NFLではさまざまな形でデータが収集されるようになっている。たとえばプレイヤーの肩パッドにRFIDチップを入れて、走る速さや距離などを計測している。この調子で「データ・フットボール」が進むことになれば、もしかすると選手の日常生活データがどのように試合に影響しているのかなどと計測し始める日がくるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。