NFLのLAラムズがSnapchatとMadden NFLで新ユニフォームをARで公開

新型コロナウイルスのパンデミックによって社会的距離の確保(ソーシャルディスタンス)が強いられ、米国中で神聖なる国家的娯楽の大々的な再開を待ち望む中、スポーツチームは新しい時代のファンとつながりを持とうとソーシャルメディアやビデオゲームといったデジタルツールの新しい波に目を向けている。

Los Angeles Rams (ロサンゼルス・ラムズ)は、この流れに乗ったばかりのNFLのチームだ。今年後半にNFLで最もハイテクなスタジアムがオープンするのを前に、ソーシャルメディア大手のSnap、そしてEA Sportsのアメリカンフットボールゲーム「Madden NFL」シリーズと協業して、新しいユニフォームのデザインを発表した。このユニフォームは、SnapchatのAR(拡張現実)レンズをカスタムメイドしたもので、ラムズファンの行動を駆り立てる機能が備わっている。

ARを使ってユニフォームを披露するという驚きのアイデアは、カリフォルニアで施行された社会的距離規制によって決断されたものだが、全NFLチームの中でも初めての試みだ。またラムズは、Madden NFLシリーズのゲームに登場するラムズの選手に、新ユニフォームを着せるというスニークプレビューも行った。

Instagramでも、新スタジアムのオープン前にその本拠地で新ユニフォームのインタラクティブなコンテンツを見ることができる。

「私たちは、ARをどのように使うか時間をかけて話し合いました」とラムズでパートナー・マーケティング責任者を務めるLexi Vonderlieth(レクシー・ボンダリエス)氏。「ユニフォームに命を吹き込む方法を探りました。ちょっとだけ見せて興味を引きつける方法です」。

Snapのレンズから見える世界では、Jared Thomas Goff(ジャレッド・ゴフ)やAaron Donald(アーロン・ドナルド)が、ユーザーのアパート、居間、ガレージなどに現れる。Snapの自撮りモードを使うと、ユーザーは新しいユニフォームとラムズのヘルメットを着用できる。

ロサンゼルスを本拠地とするSnapは、以前からラムズと親交があった。地理的に近いこともあるが、ロサンゼルスのビジネス界でのつながりだ。本日の新ユニフォーム披露は、Snapにとっては初めての、NFL全体ではなくひとつのフランチャイズとの共同事業となった。

今シーズンは、このフィルターの使用より前にもNFLのドラフトに向けたSnapのフィルターやカメラが登場している。Snapは、ファンが贔屓のチームの称賛し応援できるように特別なカメラを公開している。

NFLは実際、Snapのレンズの歴史に大いに貢献してきた。スーパーボウルで勝っているチームの監督が仲間の選手からゲータレードを浴びせかけられるという、あの有名な「ゲータレードかけ」の伝統が味わえるレンズは、Snapが開発した最初のレンズのひとつだった。

「ARを楽しく使うことで、どれだけ素晴らしいつながりが生まれるかを私たちは見てきました」と、グローバル・クリエイティブ・ストラテジー上級ディレクターのJeff Miller(ジェフ・ミラー)氏は言う。「Snapは、親しい友だちや家族とつながるために作られたプラットフォームです。そうしたつながりの中で、スポーツの情熱が発散されるのです」。

画像クレジット:Electronic Arts

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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