NothingがSnapdragon搭載のスマートフォンを3月23日発表か、約81億円のシリーズB調達

Nothing(ナッシング)にとって、Mobile World Congress(MWC)は序曲だった。この若いハードウェアのスタートアップは、ミーティングルームで、舞台裏で、次に何が来るかを議論しながらショーを過ごした。会期中に述べたように、すぐに出る答えはスマートフォンであり、創業者のCarl Pei(カール・ペイ)氏は主要なモバイル企業幹部たちとの内密なミーティングで、このデバイスを喜んで披露していた。

英国時間3月9日、Nothingは3月23日に開催されるライブストリーミングイベントで、今後の動きについて説明すると発表した。このタイミングは、我々が最近の記事で指摘した「来月までに」というタイムラインと確かに一致しており、来るべきAndroidデバイスの最初の実物を垣間見ることができることを大いに暗示している。

画像クレジット:Nothing

また、EQT VenturesとC Venturesの共同出資による7000万ドル(約81億1000万円)の新たな資金調達もその方向性を示している。同社はリリースで「この資金は、Qualcomm Technologies(クアルコム テクノロジーズ)とそのSnapdragonプラットフォームとの提携による新しい製品カテゴリーの創出、および元Dyson(ダイソン)のデザイン責任者Adam Bates(アダム・ベイツ)氏が率いる新しいLondon Design Hubでの事業の拡大に使用されます」と述べている。

Qualcommは2021年10月、Nothingが5000万ドル(約57億9000万円)のシリーズAエクステンションラウンドを調達した際に、同社の戦略的パートナーとして発表された。

「今回の資金調達により、シームレスなデジタル未来という当社のビジョンの次の段階を実現するための燃料を得ることができました」とペイ氏は発表で述べている。「コミュニティと投資家のみなさまのご支援に感謝しています。当社の最初の年はウォームアップでした。今度のイベントで、Nothingで何を作っているのかを明らかにするのが待ち遠しいです」。

ペイ氏は、先週バルセロナで開催されたイベントでも、Qualcommの幹部らと一緒に写真を撮られている。もちろん、このチップメーカーは最近では携帯電話以外の部品も製造しているが、ペイ氏とSnapdragon、およびAndroidのアカウントとのTwitterでのやり取りで、さらなる裏付けを得られる。

この製品は、2021年のEar(1)ワイヤレスイヤフォンに続く、Nothingの第2弾となる。初報で述べたように、このスマートフォンは、筐体の一部に透明性を持たせるなど、前モデルとデザイン的な要素を共有することになる見込みだ。

「THE TRUTH」発表会は、米国東部標準時3月23日午前9時(日本時間午後11時)にキックオフされる。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

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TechCrunch Japan

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