NvidiaとBaiduが、クラウド、自動運転、リサーチ、そしてスマートホームにまたがる包括的なAI協業提携を行った

本日(米国時間7月5日)BaiduとNvidiaは、人工知能についての包括的な協業提携を行ったことを発表した。適用分野はクラウドコンピューティング、自動運転、教育と研究、および民生機器を介した家庭内での利用にまたがる。これはNvidiaにとって、急成長する人工知能ビジネスの中で、これまでで最も包括的なパートナーシップであり、今後数年にわたりNvidiaのGPU事業を大きく拡大する可能性がある。

今回のパートナーシップには、Baidu CloudでNvidiaのVolta GPUを使用する契約や、複数の中国の自動車メーカーと提携して自動運転車を市場に投入しようとしているBaiduの取り組みに対して、Drive PXを適用することなどが含まれている(今朝発表されたBaiduの自動運転車向けApolloプログラムとその野望、詳細はこちらから )。さらに、BaiduとNvidiaは、Baiduが開発した、Nvidia Volta用オープンソース深層学習フレームワークであるPaddlePaddleの最適化に向けて協力を行なう。そしてその成果は広く研究者や研究機関などに提供される予定だ。

消費者サイドに目を向けると、Baiduは今年初めにハードウェアをアップグレードしたAndroid TVベースのセットトップ・ストリーミングボックスであるNvidia Shield TVに、DuerOSを追加する予定だ。DuerOSは、SiriやGoogle Assistantに似た仮想アシスタントで、以前スマートホームスピーカーやデバイス向けに発表されていたものだ。Shield TVは今後のアップデートによって、Google Assistantのサポートを受ける予定だ。Nvidiaはまた、最終的に家庭内に展開可能なスマートホームマイクを提供して、DuerOSでも動作可能な機能を提供する。

これはNvidiaにとって大きな勝利であり、現代のAIコンピューティングにおける最も重要なパートナーシップの1つが出現する可能性がある。両者はこれまでも協業してきたものの、今回の提携はAIの将来の成長が見込まれる潜在的な分野すべてにパートナーシップの幅を広げるものだ。

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(翻訳:Sako)