OperaのAndroid用データ節約アプリが合衆国と西ヨーロッパでベータへ

昨年の12月にOperaが発表した無料アプリMaxは、暗号化されていないデータをすべて、Operaのサーバをを使ってユーザのAndroidデバイスへ圧縮する。そのときは小規模な非公開アルファテストに登録できただけだが、でも今日からは、Maxのもうじき始まるベータへの登録を受け付ける。

Maxは、テキストでも写真でもビデオでも何でも圧縮してユーザの携帯に送るから、かなりの帯域節約になる。とくにビデオは帯域大食らいだから、このアプリによって、データプランの料金を相当節約できるだろう。

GoogleがChromeモバイルのためのデータ節約プロキシの展開を開始したのはごく最近だが、Operaはかなり前からデスクトップ向けに”Turbo“モードを提供してきたし、また一部のモバイルブラウザはOperaのサーバから圧縮データしか受け取らない。実は、Appleのブラウザエンジンを使っていないOperaのiPhoneアプリが承認されたのも、そのおかげだ。

Maxの技術的詳細はまだよく分からないが、同社によると、ブラウザのための圧縮技術をユーザのすべてのアプリに適用することにしたのだ。一部のアプリ、たとえばFacebookなんかは、つねにすべてのデータを圧縮していて、Operaのプロキシをバイパスしている。でも、Operaのスクリーンショットを見るかぎり(上図)、InstagramやFlipboard、Vineなど画像の多いアプリはこのツールで相当助かるだろう。

ただしすべてのデータがOperaのサーバ経由になるから、Operaという企業をかねてから十分に信用している人でないと、このツールは使い辛い。また、Operaのプロキシを使うことによって大きな遅延が生ずるなら、モザイク画像が多くなったりして困ることにもなりかねない。

このアプリはすでに、Google Playのストアで入手できる。インストールした人は、自動的にベータのユーザになる。ただし今のところこのツールを使えるのは、合衆国と西ヨーロッパだけだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。