Planet Labs共同創業者が10月打ち上げのBlue Origin2回目の有人宇宙飛行に搭乗へ

Blue Origin(ブルーオリジン)の2回目の有人宇宙飛行は宇宙産業ベテランで同産業を専門とする投資家が搭乗することになりそうだ。その人物とは、Planet Labs(プラネット・ラボ)の共同創業者で現在はベンチャーキャピタル会社DCVCでパートナーを務めているChris Boshuizen(クリス・ボシュイゼン)博士だ。ボシュイゼン氏は、完全再利用可能な準軌道宇宙船New Shepardを使うBlue Originの次の打ち上げで、提供される4座席のうちの1つに乗り込む。7月の第1回目の有人飛行にはJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が搭乗した

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更新:Blue Originはまた、臨床試験ソフトウェア会社Medidata Solutions(メディアデータ・ソリューションズ)の共同創業者であるGlen de Vries(グレン・デ・フリーズ)氏も搭乗すると発表した。フリーズ氏は2019年にMedidataを買収したフランスのソフトウェア会社Dassault Systèmes(ダッソー・システムズ)のライフサイエンス・ヘルスケア部門副会長も務めている。

ボシュイゼン氏はシドニー大学で物理学の博士号を取得し、Planet Labsに入社して最初の5年間CTO職を担う前に、カリフォルニアにあるエイムズ研究センターで4年にわたってNASAスペースミッション建築家を務めた。同氏は元々、客員起業家としてDCVCに加わり、その後オペレーションパートナーに、そして2021年初めフルタイムのパートナーになった。

ボシュイゼン氏は宇宙産業で全キャリアを築いたが、宇宙に行くという野心はキャリア以前から持っていた、と話す。弱冠17歳のときにオーストラリア国防大学のパイロット養成校に申し込んだが、テストで部分的な色覚異常がわかり、失格となった。

現在の小型衛星とキューブ衛星のブームの多くは、実際のところボシュイゼン氏の貢献も大きい。NASA時代には、スマートフォンを改造して軌道衛星を作った「Phonesat」の開発にも携わっている。超小型衛星がこれほど多く存在するのは、スマートフォンの登場によってハイテク部品が小型化し、小型で高性能な衛星を比較的安価に製造・打ち上げられるようになったことが大きい。

フライトは米国東部時間10月12日火曜日午前9時半にテキサス州バン・ホーン郊外にあるBlue Originの広大なサイトから打ち上げられる予定だ。同社は残りのクルー2人の詳細は明らかにしていない。

ボシュイゼン氏は2020年のTCセッション宇宙部門に参加した。次のイベントは12月に開催され、まだチケットを入手する時間はたっぷりある。

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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