Pocketに「Send To Friend」メニューが追加。月間3500万アイテムの保存に利用されているサービスの意識する「個人間シェア」

後で消化するためにコンテンツを保存しておくサービスを展開しているPocketが、アプリケーション内から簡単に知り合いと情報を共有することのできる「Send To Friend」を実装している。実装方法として利用しているのは、IT原始時代から存在する方法だ。すなわち電子メールを利用しているのだ。但し、その原始的方法をアプリケーション内から、プッシュ通知式で、さらに送信履歴もきちんとキープしつつ利用している点は、なかなか新しい。

Send to Friendという機能は、2人の間でのコミュニケーションの一環としての情報共有を企図したものだ。FacebookやTwitterのように、1対多での情報共有を狙うものではない。Pocketのファウンダー兼CEOのNate Weinerは、メールこそもっとも広く用いられている情報共有の手段だと思いますと述べている。それでメールを使った機能を実現してみたくなったのだそうだ。

「情報の消費行為は個人的なものです。消費自体は誰かのために行うようなものではありません。しかし『個人』としての消費行為が完了すると、誰かに伝えたくなったりすることが多いものです」と彼は言う。「Pocketでは、みなさんの個人的情報消費に役立つサービスを提供できていると思っています。その経験を踏まえつつ、今回は『個人』の枠を超えたサービスの提供を考えてみたわけです。Pocketの利用スタイルや、情報共有のあり方をみたとき、Pocketではメールを使って共有機能を実現するのが最適だろうと判断しました」。

Weinerによれば、メールでの情報共有頻度というのはTwitter、Facebook、ないし他のソーシャルメディアを合わせたものよりも多いらしい。価値のある情報だと認知した場合、当該情報に興味を持っていると思われる人と情報を共有したがる傾向があるのだとのことだ。そのような中Pocketも、限定的な枠の中で、面白そうな情報を簡単にシェアすることを目指しているのだそうだ。

共有ボタンをタップすると、他の共有ツールと一緒にメールで共有するためのメニューも表示されるようになっている。ここから友だちや家族など、日常生活でも情報の共有をしている人と、デジタルな情報でも共有できるようになったわけだ。また、これによって情報の共有を行う場合、ただコンテンツを送りつけるだけではなく、なぜコンテンツを共有したいと思ったのかというメモをプッシュ通知付きで送れるようにもなっている。すなわち、どういう点が面白そうなのかという情報も送ることができるわけで、これは情報共有を一層円滑に行わせてくれるものとも言えよう。

今回、Pocketに個人間共有機能が導入されたのは、たとえばWhatsAppが「アクティブ利用者数ではTwitterを上回っている」と発表したようなこととも関連する動きなのだろうか。

Weinerは「個人的な情報交換というのは、外部からはその規模がわかりにくいものです。そのせいもあってか、こうしたプライベートな世界が少々軽んじられてきたとは感じています」と述べている。「しかし実のところは非常に重要であり、共有される情報のボリュームもますます増加していくだろうと思っています。そういう意味で、プライベートな情報共有機能は一層重要になっていくだろうと考えています。利用者の方も、プライベート共有とでもいう行為をますます経験するようになっていくのではないでしょうか」。

Pocketには現在、毎月3500万のコンテンツが保管されているのだそうだ。ころえは年間合計の保存アイテム数が2億4000万だった2012年を圧倒的に上回るペースだ。今回の共有機能の追加により、面白そうなコンテンツの流通量が増加していくことも考えられ、さらにPocketの利用件数が増加していくことになるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)