PolteがLTE信号によるデバイス追跡技術で約14億円を調達

Polte(ポルテ)は1250万ドル(約14億円)を追加で調達した。同社は、4G(将来的には5Gも)信号を利用して商業用や産業用の追跡サービスを構築している。その主な利点は、GPSで位置情報を取得し携帯通信で送信するよりも、携帯通信のみのほうがはるかに消費電力が少ない点だ。

米国時間10月11日の資金調達ラウンドは、PolteのシリーズAラウンドの延長である。2017年にPolteは600万ドル(約6億5000万円)を調達しており、今年さらに1250万ドルを調達した。なお、Polteは投資家のリストを公開していない。また、このスタートアップはTechCrunchのStartup Battlefieldに参加している。

Polteには多くのユースケースが考えられるが、ほとんどはできるだけ少ないバッテリー消費で移動中の対象物を追跡するというものだ。また、エネルギー業界や自動車業界における物流や輸送のビジネスでは、サプライチェーンで応用できる。

IoTデバイスを使用して対象物を数週間追跡する場合、GPSで位置を特定しその位置を無線で送信する必要があるため、費用がかさむ可能性がある。GPSは非常に正確だが、デバイスを展開するだけでも大量の電力を必要とする。

このため、一部のデバイスではWi-Fi信号を利用して、Wi-Fiアクセスポイントからの電波による三角測量で位置を測定する。しかし、特に田舎ではこの方法はあまり正確ではない。

Polteは、携帯通信モデムからのデータを位置情報に変換する。これは、既存のモデムで動作可能だ。つまり、これはソフトウェア的なソリューションなのだ。デバイス自体による処理は行われない。Polteの対応デバイスは300バイトのデータを同社のサーバに送り返し、数秒後に位置が特定できる。

これにより、より安価なIoTデバイスで位置情報を追跡できるようになる。また、多量のアイテムを追跡したい企業の場合には、長期的に多額のコストを節約できる可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter