Rivianが電動ピックアップトラック搭載用のキッチンを発表

時にはスクランブルエッグが食べたくなる。そんな発想のもと、新興EVメーカーであるRivian(リヴィアン)は米国時間5月17日、アリゾナ州フラッグスタッフで開催されたオーバーランド・エクスポで、電動ピックアップトラック用のアクセサリーを発表した。キャンパーキッチンだ。このユニットは、Rivian R1Tの荷台部分と運転席の間にあるギアトンネルと呼ばれているところから引き出せるようになっている。キッチンには、ストレージとR1Tの180kWhバッテリーパックから電源をとるコンロが備わっている。

このキッチンは、Rivianが変わったギアトンネルのために発表した記念すべき初のコンセプトだ。このスペースは鍵のかけられる収納場所も提供する。しかし、ギアトンネルが発表されたとき、多くの人が「なぜこんなものを?」と疑問に思った。そしていま、このキッチンユニットでRivianは疑問に答えている。Rivianはこのピックアップトラックをアドオンエコシステムの中心に据えたいようだ。Rivianはすでにラックや車両に載せるタイプのテント、そして運転席ドアのサイドに隠された懐中電灯なども発表している。今後、Rivianがアドベンチャーというブランドイメージを確固たるものにしようと、さらにキャンピングやアウトドアのギアを発表することが予想される。

Rivianはこのトラックを特別なライフスタイルのためのものと位置付けている。Patagonia(パタゴニア)の衣服やRange Rover(レンジ・ローバー)の車両などを考えればわかるように、アウトドア好きの人、少なくともそうしたイメージを欲している人はいる。これは賢明なアプローチで、これまでのところRivianはそうしたイメージそのものだ。広告やソーシャルメディア投稿、そして外観から、Rivianが注意深くブランドイメージを統一しようとしているのは明らかだ。

トラックとSUVは通常、労働者やファミリーをターゲットにしている。テレビコマーシャルでは、埃まみれの男性が干し草の山を運搬したり、女性が食品や日用品を車から降ろし、後尾扉を足で閉めたりしている。しかしRivianはそうではない。

これまでのところRivianはプロダクトを、トレイル走行やキャンプファイヤーの横といったシーンに持ってくるなど、奥地で披露してきた。コマーシャルの登場人物はThe North Faceのジャケットを着て、REIのテントで眠るなどアドベンチャーの最中、という感じだった。今日発表のキッチンがあれば、ピックアップからキッチンを引き出してコーヒーを入れることができる。

Rivianは、コンセプトにすぎない、とTechCrunchに対し語ったものの、本格生産する意向だ。そしてギアトンネル用のユニットは他にも出てきそうだ。私はその一つとして、スライド式の犬を洗って乾かすステーションがあればいいと思う。泥だらけの犬をトラックの中に入れることほど最悪なことはないからだ。

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(翻訳:Mizoguchi)