Rivian電動ピックアップトラックの航続距離を米国環境保護庁が発表

Rivian(リビアン)は、電動ピックアップトラック「R1T」の初期生産仕様車が、EPA(米国環境保護庁)基準で314マイル(505.3キロメートル)の航続距離を達成したと発表した。同様に、電動SUVの「R1S」は航続距離316マイル(508.5キロメートル)とされている。

航続距離と電力消費率の公式値は、米国EPAのウェブサイトに掲載されている。これらの数値は、Rivianがこれまでに公約していた航続距離300マイル(約482.8キロメートル)を上回るものだ。

EPAの試算では、さまざまな運転スタイルまで考慮できるわけではないが、同機関のテストサイクルは十分に信頼でき、電気自動車を購入する消費者に正確なベンチマークを提供するものだ。

今回の場合はRivianにとって、これが市場で販売される初の電動ピックアップトラックであるという点において有利である。Ford(フォード)の「F-150 Lightning(F-150ライトニング)」は、2022年春までに発売になる予定だが、その目標航続距離は、標準仕様で230マイル(約約370.1キロメートル)、拡張仕様では最大300マイル(約482.8キロメートル)となっている。EPAはまだフォード F-150ライトニングの公式な航続距離を発表していない。

Rivian R1TとR1Sの初期生産モデルとなる「Launch Edition(ローンチ・エディション)」には「Large(ラージ)パック」と呼ばれる135kWhのバッテリーパックが標準装備されている。このLaunch Editionのの納車は今月中に始まる予定だ。

当社のローンチ・エディション車のEPA公式航続距離値は以下の通りです。
R1T ラージパック:314マイル
R1S ラージパック:316マイル
その他のエディションのEPA情報については、随時お伝えします。

リヴィアン

R1TとR1Sには「Explore Package(エクスプロア・パッケージ)」と「Adventure Package(アドベンチャー・パッケージ)」という2種類の仕様が設定されている。標準バッテリーの容量はどちらも135kWhで、スポーツ・インテリアを装備するR1TのExplore Packageは6万7500ドル(約740万円)から、装備が充実したプレミアム・インテリアのR1T Adventure Packageは7万3000ドル(約800万円)からという価格設定だ。

SUVのR1Sは、Adventure Packageが7万5500ドル(約830万円)から、Explore Packageは7万ドル(約770万円)からとなっている。

Launch Edition以外の「Adventure」と「Explore」パッケージは、2022年1月に納車開始が予定されている。

Rivianは同時期より「Max(マックス)パック」と呼ばれるさらに大容量のバッテリーパックの提供も始める予定だ。この大型パックは1万ドル(約110万円)の追加費用が必要になるが、これを装備するR1Tの航続距離は400マイル(約643.7キロメートル)を超えると予想されている。なお、現時点ではこのMaxパックや、今後予定されている小型バッテリーパックのオプションを装備する他のエディションの公式な航続距離は、まだEPAから発表されていない。

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画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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