SaaStrが開催地サンタクララ郡の新型コロナ対策に従い年次会議を延期

SaaS企業向けでは最大規模の会議を主催するベンチャー企業であるSaaStrは3月6日、国や地域の当局が新型コロナウイルス(COVID-19)を念頭に大規模な集会に懸念を示す中、SaaStr Annual 2020の延期を決定した。イベントは3月9日の週に開催予定だった。

米国カリフォルニア州サンタクララ郡は3月5日、ガイドラインの更新版を発行した。ガイドラインには「互いに至近距離で働く従業員の数を減らすこと。大規模な対面の会議の規模を小さくするか中止することを含む」とある。

SaaStrの創業者であるJason Lemkin(ジェイソン・レムキン)氏は「当社のチームはすでに開催の準備を整え、厳格な安全対策も導入している」と語った。「業界内では誰も実施していない水準の安全衛生対策を導入したが、郡の声明に従いスケジュールを変更する必要があった」とTechCrunchに説明した。

同社は今週初め、会社のウェブサイトにイベントの健康ガイドラインを概説する記事を掲載した。これには、流行地から来た参加者を許可しないこと、それを強制するパスポートチェック、体温チェックなどが含まれている。レムキン氏は下記のようにツイートした。

同社によると、このイベントは同社の今秋の会議に統合され、年次会議の規模を超えさらに大きくなるという。「サンタクララ郡およびCDC(米疾病予防管理センター)のガイダンスに従い、また世界中および米国での新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、SaaStr Annualの予定を見直し、2020年9月に開催される秋のイベントと統合して、新たにややカジュアルな『SaaStr Bi-Annual』として開催する」と同社は声明で述べた。

レムキン氏は3月7日、ツイッターで以下のように当局に対する不満を表明した。

このイベントには、PagerDuty(ペイジャーデューティー)のJennifer Tejada(ジェニファー・テハダ)やBox(ボックス)のAaron Levie(アーロン・レビー)など、SaaSの大御所の名前が挙がっていた。これは、あらゆる規模のSaaS企業が直面する問題を、一カ所に集まってパネル、インタビュー、セッションの形で議論するイベントだ。SXSWなどの多くのテクノロジー関連の会議も中止される。

画像クレジット:SaaStr

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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