SalesforceがAppExchangeのプライベートバージョンをローンチ, 企業が自分のアプリストアを持てるようになった

Salesforce.comが、同社のアプリマーケットプレースAppExchangeのプライベートバージョンを顧客のためにインストールできることになった。その”Private AppExchange”は金曜日(米国時間11/1)に可利用になり、顧客企業のSalesforce SaaS環境上のインスタンスとして実装され、今では一般公開されているSalesforce Identityプラットホームと組み合わさる設計になっている。

顧客は自分のアプリやサードパーティのアプリをPrivate AppExchangeにインストールできる。そしてその際、ブランドを独自化できる。AppExchangeはモバイルアプリ、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーションをサポートし、ユーザはSalesforce Chatterを利用できる。

Private AppExchangeにはさらに、ページビューなど各種のデータソースを見るためのダッシュボードが提供される。

Salesforceの役員たちによると、このサービスの立ち上げはSalesforce Identityのそれとタイミングを合わせるよう努めた。Identityは、複数のアプリケーションを単一の(一回だけの)認証の下(もと)に統合するサービスだ。

Salesforce Identityにより、クラウドからオンプレミスのアプリケーションやクラウドベースのアプリケーションを連携できるようになる。顧客は既存のシステムから持ってきた自分のアイデンティティをSalesforce IdentityとPrivate AppExchangeで使えるようになるが、そのために何らかのソフトウェアをインストールする必要はまったくない。SaaSアイデンティティプラットホームOktaなどのサービスを利用すれば、顧客のエンタプライズアイデンティティ環境をプライベートなアプリマーケットプレースに完全に統合できる。ただし現時点でOktaそのものは、SalesforceのPrivate AppExchangeと統合していない。

AppExchange、Bitnami、それにSnapLogicなどのサービスは、それぞれ独自のやり方でプライベートなアプリストアを提供する*。SalesforceにはパブリックなAppExchangeの統合でアドバンテージがあるが、プライベートはまだ生まれたばかりのサービスだ。Private AppExchangeはアイデンティティ機能があるので有利かもしれないが、しかしそれでもなお、ユーザ企業は、クラウドサービスのアドバンテージを得るためにソフトウェアを自分のサーバにインストールする必要がある。

〔*: これなども。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))