SamsungがそのスマートアシスタントBixbyの強化に向けて、また別のAI企業を買収

スマートアシスタントBixbyのデビュー(今年初めにGalaxy S8に搭載される予定だったが実際の搭載はされなかった)が、幸先の良いものではなかったことは事実だが、Samsungは明らかに、そのスマートアシスタントに対する大きな計画を仕込んでいる最中だ。昨年末同社は、SIriの元開発者たちが新しいアシスタントを開発しているVivを買収した。しかし買収が遅れたため、Bixbyのリリースに対して大きな影響を与えることはできていなかった。コンシューマーエレクトロニクスの巨人は再び動きを見せ、韓国の企業であるFluentyを買収した。このニュースを最初に取り上げたのはKorea Heraldである。

スタートアップの同名アプリ(Fluenty)は米国で2015年にリリースされたものだ。SMSやサードパーティ製のソーシャルサービス(例えばFacebook MessengerやTelegram)に対して自動的にテキスト返信を行う。これは、最適な返信を行ってくれる、コンパクトなAIチャットボットのようなものだ。Bixbyのようなものが、この買収の恩恵を受けることはすぐにわかるものの、こうしたサービスで既に提供されているものとさほど異なるもののようには見えない。

結局のところ、AppleやGoogleのような者たちの最近の大きな攻勢によって、アシスタントたちを、単に音声だけを使うもの以上にしようとする競争が起きているのだ。これまでSiriやGoogle Assistantを、やかましすぎる、あるいは静か過ぎる環境で使おうとした人なら、テキストの方が良いこともあると言うだろう。

Samsungはこれまでのところ、この買収に対してあまり詳細を明かしていないが、FluentyはBixbyに対して良いマッチングを提供できるとは述べている。結局のところ、アシスタント機能は実際には米国では音声機能なしで開始された(これは数ヶ月遅れのスタートである)。確かに、自然テキスト言語学習機能は、Bixbyの中に容易に組み込むことができる。たとえそれが現在のテキストベースの機能を提供するだけのものであるとしても。

そういえば、Fluentyのアプリは現在Google Playストアから消えているようだ。これはスタンドアロンアプリケーションとしての提供が終わったことを意味するのだろう。

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(翻訳:Sako)

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TechCrunch Japan

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