Soft Robotics、事業拡大のために2000万ドルを調達

今週Soft Roboticsは、Scale Venture Partners、Calibrate Ventures、Honeywell Ventures、そしてTekfen Venturesならびに、既存の投資家であるロボット大手のABBから2000万ドルの資金調達を行ったことを発表した。今回の調達は2015年後半に行われた500万ドルのシリーズAに続くものである。

投資家たちの関心はかなり明確だ。ものを拾い上げて置くことは、現時点における工業ロボット技術の必須課題であり、同社のソフトな空気充填式の手が、この課題に対して斬新なアプローチを提供している。同社のロボットグリッパーを構成するゴム素材は、より柔軟な構造を可能とするため、最小の事前プログラムと組み込み視認システムで、様々な物体を拾い上げることを可能とする。

これまでに、Soft社は主に食品産業を中心に導入が進んでいる。青果物やピザ生地などのデリケートな製品を扱う工場が対象だ。またPeeps(マシュマロキャンディ)を生産するJust Born Quality Confectionsによっても採用された。

Soft Roboticsによれば、新しいラウンドは、同社を食品ならびに飲料カテゴリーへとさらに発展させ、小売ならびに物流業界にもより大きな存在感を示すことを助けるということだ。HoneywellとYamahaの投資部門の関与は、それらの会社自身の倉庫部門からの関心を表しているのかもしれない。適切な空気圧が加えられることで、システムはより固い物体を拾い上げるために十分な強度を発揮する。

倉庫での作業効率は、Amazonのような企業からの要請によって、近年ますます厳し基準が求められるようになっている、このことは、多くのロボット企業を、ベルトコンベヤーへの商品の上げ下ろしなどの、高速で繰り返しの多い作業への取り組みへと向かわせた。先月下旬、Soft社は、箱から商品を取り出し、整頓して、小売注文を揃えることのできる、人間による監視がほとんど不要なAI駆動倉庫システムを発表した。

[原文へ]
(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。