SpaceXが「最も宇宙にいると感じられる」展望ドームをDragon宇宙船の先端に設置すると発表

SpaceX(スペースエックス)は、現在9月15日に計画されている歴史的な民間人のみの宇宙飛行に向けて、宇宙船「Crew Dragon(クルー・ドラゴン)」に変更を加える予定だ。この宇宙船は、国際宇宙ステーションのドッキング機構が透明なドームに置き換えられ、乗員は軌道上から宇宙と地球の壮大なパノラマを眺めることができるようになる。

このガラスドームは、Dragonカプセルの「鼻」の部分、つまり打ち上げ準備中のFalcon 9(ファルコン・ナイン)ロケットの先端に、このカプセルを直立状態で搭載した時の最上部にあたる部分に設置される。一度に1人の乗員が利用できるスペースが設けられ、宇宙船が安全に地球の大気圏外に出ると保護カバーが開く。帰還時に大気圏に再突入する際には再びカバーが閉じて、展望デッキを保護する。

SpaceXの Elon Musk(イーロン・マスク)CEOは、この新装備のレンダリング画像をTwitter(ツイッター)に投稿し「最も『宇宙にいる』ことを感じられるだろう」とツイートした。億万長者のJared Isaacman(ジャレッド・アイザックマン)氏が率いる、この「Inspiration4(インスピレーションフォー)」と名づけられた宇宙観光飛行の記者説明会では、国際宇宙ステーションのキューポラから脱出したような景色が楽しめると説明された。

国際宇宙ステーションのキューポラは、欧州宇宙機関(ESA)が製作し、2010年に設置された観測モジュールだ。SpaceXの予想画像によると、ISSのキューポラが支持構造によって区切られた複数のパネルで構成されているのに対し、Dragonのドームは切れ目のない透明な半球状になっているので、Dragonの方が見晴らしが良いということになりそうだ。

国際宇宙ステーションのキューポラ(画像クレジット:NASA)

この改造は、SpaceXが計画している商業宇宙旅行ミッションに適した、より恒久的なDragonの後継機につながる可能性がある。商業旅行ミッションでは、ほとんどの場合、ISSに実際にドッキングすることなく、軌道上を移動することを目的としていると思われるからだ。軌道上の科学ステーションへのクルー輸送が目的でない場合、SpaceXはさらにキャビンに改良を施す可能性もある。

SpaceXは米国時間3月30日、Inspiration4ミッションについて、打ち上げ予定日が9月15日であること、ミッションの飛行期間が3日間であることなど、新たな詳細を明らかにした。また、4名のクルーのうち、残りの2名の搭乗者も同日朝に公表された。

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceXイーロン・マスク民間宇宙飛行宇宙船Crew Dragon

画像クレジット:SpaceX

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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