SpaceXが運搬するISSの新型自動ドッキングアダプタはなぜ重要なのか

SpaceX(スペースX)は米国時間7月25日に国際宇宙ステーション(ISS)へのCRS-18補給ミッションを実施する。この輸送ミッションでの着目点は、Boeing(ボーイング)によって製造された新型のインターナショナルドッキングアダプター「IDA-3」だ。新型のドッキング・アダプターは、Boeingの「CST-100 スターライナー」やSpaceX(スペースX)の「クルー・ドラゴン」、およびそれに続くISS向けの宇宙船に向けた新しいタイプの標準ポートを提供する。

IDA-3に搭載されたこれらの新しい標準ポートとセンサーアレイのおかげで、新しいドッキングステーションはISSの宇宙飛行士の支援がなくても、新しい宇宙船と自動的にドッキングすることができる。これは大きなアップグレードで、なぜならドラゴン補給船のような宇宙船の最終的なドッキング手順では通常、宇宙飛行士が宇宙ステーションのロボットアーム「Canadarm2」を利用してカプセルをキャプチャし、最終的な接続を行っていたからだ。

実際には、これはISSに導入される自動ドッキング機能を備えた2番めの新型ドッキング・アダプタだ。最初のIDA-2は2016年に設置され、SpaceXのクルー・ドラゴンのテスト飛行の際に利用されている。このミッション「Crew Dragon Demo-1」は3月に実施され、3月3日にはIDA-2とのドッキングに成功した。

Canadarm2はIDA-3を降ろし、ISSのHarmonyモジュールに設置するのに利用され、今年後半には宇宙飛行士が船外活動で永続的に固定する予定だ。

一度設置されると、IDA-3は将来のクルーミッションにてISSのドッキング能力を2倍に拡張し、あらゆるタイプのミッションにおけるより多くの機会を提供する。

もしナンバリングが気になるのなら、実際にはIDA-1も存在していた。これは最初にISSに設置される予定だったが、2015年のSpaceXのCRS-7補給ミッションてにFalcon 9ロケットが打ち上げ後に爆発したことにより、損失したのだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter