Spotify、新しいインターフェース「Car Mode」を一部ユーザーでテスト中

Spotify(スポティファイ)が新しいインターフェース「Car Mode」のテストを一部のユーザーで開始したことを、同社は米国時間3月25日、TechCrunchに認めた。このテストは、Spotifyが、運転中に再生コントロールと現在のトラックを表示する「Car View」と呼ばれる簡略化された車載用インターフェースを廃止することを発表してから数カ月後に行われた。当時、スポティファイは、車内でのリスニング体験を提供する新しい方法を模索しており、近々新しい機能を発表する予定だと述べていた。

「Spotifyは、ユーザーに最高のリスニング体験を提供できるよう常に努力しています」と、Spotifyの広報担当者はTechCrunchに語った。「我々は、一部のユーザーに新しいCar Modeをテストしていることを認めます。他のテストと同様に、より広範に変更をロールアウトする前に、我々は常にユーザーからのフィードバックを求めます」。

新しいインターフェイスは、9to5Googleによって最初に発見された。同サイトは、Android版のCar Modeのスクリーンショットを掲載した。Spotifyは、この新しいインターフェースがiOSユーザーにもテストされているかどうかについてはコメントしなかった。

スクリーンショットを見ると、Car Modeでは、音声操作で音楽をブラウズしたり、検索したりすることができることがわかる。Car Modeのトラックプレイヤー画面には、再生 / 一時停止、スキップ、シャッフル「いいね」ボタンなどのシンプルなコントロールが含まれている。また、マイクボタンもあり、Car Mode中にSpotifyのライブラリを検索することができる。また、音声操作で最近再生した音楽やポッドキャストにアクセスすることも可能だ。レイアウトはSpotifyの通常のインターフェースに似ているが、画面上に通常ある視覚的な煩雑さはあまりない。

画像クレジット:9to5Google

Spotifyはまだ新しいインターフェースをテスト中で、アクセスしたユーザーからのフィードバックを求めている。つまり、Car Modeの最終バージョンは、上で見たスクリーンショットとは異なるものになるかもしれない。

新しいCar Modeは、シームレスな車内リスニング体験を提供するためのSpotifyの取り組みの一部に過ぎない。2021年4月、同社は「Car Thing(カー・シング)」と呼ばれる初のハードウェア・デバイスを米国で限定発売することを正式に発表した。このデバイスは、Spotify Premiumの加入者と、Apple(アップル)のCarPlay(カープレイ)やAndroid Auto(アンドロイド・オート)のようにSpotifyに簡単にアクセスできるインフォテインメントシステムを内蔵していないクルマの所有者を対象としている。Spotifyは11月にCar Thingを89.99ドル(約1万円)で一般販売した。

Car Thingは、携帯電話のSpotifyモバイルアプリと接続し、携帯電話の携帯電話シグナル(または利用可能な場合はWi-Fi)を使用して、音楽やポッドキャストを車のサウンドシステムでストリーミングする。このデバイスは、USB、Bluetooth、AUXに対応している。このサービスにアクセスするには「Hey Spotify」と話しかけるか、タッチスクリーンをタップするか、ダイヤルを回すか、プレイヤー上部にある4つのプリセットボタンのいずれかを使用する。

また、SpotifyはGoogleアシスタントと連携し、運転中にハンズフリーで音楽やPodcastを聴くことができる。この機能はGoogleマップとも連携しているので、Spotifyを聴きながらナビゲーションを行うことも可能だ。そのためには、アカウントを連携して「ヘイグーグル、スポティファイを再生して」といえばいい。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

投稿者:

TechCrunch Japan

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