Stayfulは、ブティックホテルの宿泊料金をリアルタイムで入札するサイト

新しいトラベルサイトが登場した。ブティックホテルの宿泊料金をリアルタイムで入札する。Stayfulと呼ばれるこのサイトは、ExpediaおよびHotels.com出身の、旅行業界のベテランたちが設立し、シード資金240万ドルを調達して市場に乗り込んできた。

Stayfulを支えるアイデアは、独立系またはブティックホテルの空室の宿泊料金を、ユーザーが交渉できるようにすることだった。そして、そのままのプラットフォームを作った。利用できるホテルの一覧と推奨価格を表示し、利用者がそこに入札する。

これを実現するために、Stayfulは様々なブティックホテルと提携し、空室を探した。その後アルゴリズムを使って部屋ごとの適正市場価格を決定し、推奨入札価格として提示する。ユーザーはこの助言に従う必要はなく、低い金額を提案することができる。

もちろんホテルもその額を受け入れる必要はない。自分なりの金額で対抗入札し、ユーザーがそれを受け入れれば落札する。あるいは、案件そのものを取り下げることもできる。しかし、入札が受領されれば、旅行者はディスカウント料金で泊まれ、ホテルはさもなければ空いたままだった部屋に予約が入り、全員がハッピーになる(イェイ!)。

システムに参加していないホテルについては、ユーザーが参加を要請することができる。これはStayfulにとって、同システムへの参加を期待する声があることをホテルに伝える手段でもある。

それはともかく、なぜ旅行者はディスカウント旅行サイトやHotel Tonightなどへ行かず、わざわざ入札するのか? それはStayfulが、ある種のホテルに泊まろうという旅行者に対して、より透明なサービスを提供するからだ。加えて、自分で料金を提示し、ホテルがそれに屈するところを見るのは快感でもある。

ではホテルにとっては? 彼らは空室を埋める新しい手段を手に入れ、価格のコントロールも維持できる。新しい顧客を得るコストを著しく下げることにもなる。

Stayfulを設立したのは、旅行業界のベテラン、Cheryl RosnerとShariq Minhasだ。RosnerはCEOで、以前はExpedia Corporate TravelおよびHotels.comの社長を務めた。Minhasは、Jigsawでエンジニアリング責任者を務め、旅行サイトのExpediaとHotwireで働いていた。同社はシード資金240万ドルを、Canaan Partersのリードで調達し、Joie de Vivreのファウンダー、Chip ConleyとRoom 77のCEO、Drew Pattersonをアドバイザーに迎えている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


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TechCrunch Japan

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