TC Early Stage Pitch-Offで優勝したVyrillはブランドがユーザーによる動画レビューを発見・活用をサポート

Vyrill(ヴィラル)は、ブランドの本当の顧客やユーザーが作ったビデオレビューを発見して企業が利用できるようにする。同社はそのプロダクトを、TechCrunch主催の「TechCrunch Early Stage:Marketing & Fundraising」でプレゼンを行い、9社に勝った。審査員が感心したのは、該当する動画を見つけたりフィルタリングする同社の新しくて革新的な技術だ。

それは、大企業でも小企業でも難しい技術だ。ユーザー生成コンテンツが貴重なのは、本物であることが見てわかるし、したがって説得力も強いからだ。しかし、そんなビデオをすばやく効率的に見つけることはかなり難しい。現時点では、ビデオタイトル検索やそのビデオ全体を確認するなど、労働集約的で不確実な方法しかない。

VyrillのCEOであるAjay Bam(アジェイ・バム)氏がプレゼンで強調したのは、ビデオ広告は最近ますます、マニアではなく普通の人向けになってることだ。工夫を凝らしたマーケティングビデオよりも、製品の実際のユーザーが作ったビデオを利用することが多い。しかしそれらを見つけるのは難しいし、ビデオのプラットフォームが提供している検索ツールは、タイトルや説明のテキストを解析するだけだ。しかしVyrillが開発した自負するソリューションでは、たとえば化粧品のL’OréalならYouTube上の何百万本ものビデオを自社のすべての製品カタログとマッチングさせて、それぞれのビデオを最も適切な製品カテゴリーに割り当てる。これによりL’Oréalは、同社のマーケティングの目的に合った最良のユーザー生成ビデオを見つけて利用できるようになる。そしてVyrillのシステムでは、L’Oréal自身が、特定の製品に結びついたユーザー生成コンテンツを掘り出して見つけることができる。

Vyrillのシステムはビデオを分析して、そのテキストやオーディオや映像を数種類のフィルターで分類する。フィルターのテーマは、ダイバーシティや主題、エンゲージメントなどだ。Vyrillによると、この解析の部分がVyrillの秘密のソースで、これによりブランドは最良のビデオをすばやく見つけられる。またこのシステムを使ってブランドはコンテンツの作者とコネクトできる。そのために、作者のプロフィールやメールアドレスなどが表示される。

バム氏は今回のプレゼンで、現在の顧客数は40社であり、毎月倍増していると発表した。バム氏とCTOのBarbara Rosario(バーバラ・ロザリオ)博士は同社を始めたのは2015年で、2018年にはプレシードで210万ドル(約2億3000万円)を調達した。現在はシードラウンドが進行中で、すでに120万ドル(約1億3000万円)を調達している。

下のビデオが、そのときのプレゼンとなる。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:VyrillYouTube動画

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(文:Matt Burns、翻訳:Hiroshi Iwatani)

投稿者:

TechCrunch Japan

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