Tesla、Q3決算は売上12.4億ドル、1株当たり損失0.58ドルで予測に届かず

7996538201_d5df0b38ac_b

Teslaは今日(米国時間11/3)2015年第3四半期の決算を発表し、非GAAP売上12.4億ドル、非GAAP 1株当たり損失0.58ドルでウォール街の期待を下回った。アナリストの予測は、非GAAP 1株当たり損失0.50ドルだった。同社の非GAAP売上もアナリスト予測の12.6億ドルに達しなかった。

しかし、本当の問題は今年出荷した車の台数にある。

Teslaは2015年Q3に、計1万3091台の自動車を製造し1万1603台を出荷した。同社は当初、この1年間に5万~5万5000台を売る計画で、2014年販売台数の70%増しになる予定だった。しかしその予測は、TeslaがQ3の事前出荷見込み台数として、ガイダンスをわずかに上回る1万1580台という数字を発表した後下方修正された。

この未達を取り戻すべく、Teslaは2015年Q4へのガイダンスで、出荷台数を1万7000~1万9000台とした。最大の制約要因はModel Xの生産能力だ。Model Xの部品供給は生産における大きな要因であるとTeslaは言っている。同社は、今後一部の部品を社内生産する計画だ。

株主宛のレターで、同社はこの計画の下Model X車両の生産は「順次」改善されると言っている。

車両の平均販売価格はQ4にやや上昇する見込みで、これはオプション装備の多いModel Xが多く出荷されるためだ。Q4にModel Sの利益率は徐々に向上する予定だが、Model Xの初期発売費用と高い間接費および減価償却のために、Q4の総製造コストは一時的に上昇する。その結果非GAAP利益率はQ3よりわずかに下がる見込みだ。2016年Q1にModel Xの生産が安定した後は、Model Xの利益率は急速に改善され、今後数四半期のうちにはModel Sの利益率と同等になると予想している。これは2016年中に小型バッテリーパック塔載の低価格版Model Xを発売しても変わらない。

通常取引の株価は2.54%安の208.35ドルで引けた。時間外取引では7.27%高だった。

Tesla株は2014年9月に過去最高値の291.42ドルを記録したが、以来下降を続け今年3月には185ドルまで下げた。5月に勢いを取り戻し始めたが、先月Consumer Reportが推奨を取り消し、車両の信頼性に関する新しい情報を示した後、再び暴落した。

他に今日の2015年Q3決算報告書から拾った興味深いニュース。TeslaはQ4に5億ドルの投資を計画している。その大部分は、Teslaのギガファクトリーにおける生産を加速し、Model Xの製造計画に追いつくために使用される。

情報開示:本稿の筆者はTesla株を少数保有している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。